血小板 少ない 病気。 血小板数の数値について知りましょう。思わぬ病気が隠れていることも|医療保険はソニー損保

特発性血小板減少性紫斑病(指定難病63)

血小板 少ない 病気

再生不良性貧血とは 再生不良性貧血は血液中の白血球、赤血球、血小板のすべてが減少する疾患です。 この状態を汎血球減少症と呼びます。 重症度が低い場合には、貧血と血小板減少だけがあり、白血球数は正常近くに保たれていることもあります。 白血球には好中球、リンパ球、単球などがあり、再生不良性貧血で減少するのは主に好中球です。 好中球は私達の体を細菌感染から守る重要な働きをしています。 これらの血球は骨髄で作られます。 本症で骨髄を調べると骨髄組織は多くの場合脂肪に置き換わっており、血球が作られていません。 そのために貧血症状、感染による発熱、出血などが起こります。 この病気の患者さんはどのくらいいるのですか 臨床調査個人票による調査では、2004年~2012年の9年間の罹患数は約9,500(年間約1,000人)、罹患率は8. この病気はどのような人に多いのですか 罹患率の性比(女/男)は1. 16で、男女とも10~20歳代と70~80歳代にピークがあります。 この病気の原因はわかっているのですか 骨髄中の が何らかの原因で傷害されて起こる病気です。 造血幹細胞とは骨髄中にあって、赤血球、好中球、血小板の基になる未熟な細胞です。 赤血球、好中球、血小板は骨髄で完成すると血液中に放出され、その後赤血球は約120日、好中球は半日、血小板は約10日で壊れます。 健康な人では造血幹細胞からこれら3種類の血球が絶えず作り続けられて、壊れた血球分を毎日補っています。 再生不良性貧血ではその造血幹細胞が何らかの原因で傷害されるため、3種類の血球が補給出来なくなっています(図1)。 〔 図1 〕 図1 再生不良性貧血の病態 再生不良性貧血には生まれつき遺伝子の異常があって起こる場合とそうでない場合があります。 生まれつき起こる(先天性の)再生不良性貧血はごくまれな疾患で、その多くは、人の名前が付けられたファンコニ貧血という病気です。 後者は後天性再生不良性貧血と呼ばれ、実際にはこれが大部分を占めます。 後天性再生不良性貧血には何らか原因があって起こる場合と原因不明の場合(特発性)があります。 実際には90%以上が特発性です。 残りは薬剤・薬物、放射線、などによる二次性ですが、二次性とは言っても原因を特定できないことがしばしばあります。 特発性再生不良性貧血の大多数は、自己免疫的な(免疫を司る細胞が自分の細胞を攻撃する) によって造血幹細胞が傷害される結果発症すると考えられています。 免疫というのは、外からの細菌やウイルスの感染を防ぐための体のしくみであり、主に白血球の中のリンパ球が担当しています。 一方、自己免疫反応とは、このしくみが何らかの原因で変化した結果、リンパ球などが自分自身の細胞を傷害するようになることを指します。 その結果起こる病気は自己免疫疾患と呼ばれています。 特発性再生不良性貧血においては、造血幹細胞が自分自身のリンパ球によって傷害されると考えられています(図1)。 ただし、すべての特発性再生不良性貧血がそのような自己免疫反応によって起こっているわけではなく、一部の例では造血幹細胞自身に異常があり、そのために血球が産生されなくなると考えられています。 この病気は遺伝するのですか生まれつき起こるファンコニ貧血は「常染色体劣性」という遺伝形式をとる病気です。 再生不良性貧血の大部分を占める後天性では遺伝は証明されていません。 ただし、すべての病気の発症は生まれつきの体質と環境の影響を受けますので、この病気でも「なりやすさ」という体質は遺伝する可能性があります。 この病気ではどのような症状がおきますか赤血球、好中球、血小板の減少によって、それぞれの血球減少に応じたさまざまな症状が起こります。 赤血球は酸素を運搬しているため、その減少によって脳、筋肉、心臓などの全身に酸素欠乏の症状が起こります。 脳の酸素欠乏でめまい、頭痛が起こり、筋肉の酸素欠乏で身体がだるくなったり、疲れやすくなったりします。 心臓の酸素欠乏により狭心症様の胸痛が起こることもあります。 それ以外に、身体の酸素欠乏を解消しようとして呼吸が速くなったり、心拍数が多くなったりします。 呼吸が速くなったことを息切れとして感じ、心拍数が速くなった状態を動悸として感じます。 赤い赤血球が減るため顔色は青白くなります。 白血球のうち好中球は主に細菌を殺し、リンパ球は主にウイルス感染を防ぎます。 したがって、好中球が減ると肺炎や のような重症の細菌感染症になりやすくなります。 血小板は出血を止める働きをしているので、少なくなると出血しやすくなります。 よく見られるのは皮膚の ・紫斑や鼻出血、歯肉出血などです。 血小板減少がひどくなると眼底・脳出血、血尿、下血などが起こります。 この病気にはどのような治療法がありますかA)原因をさけること 薬剤や化学物質が原因として疑われる場合はそれらをさける必要があります。 ただし、実際には再生不良性貧血との因果関係がはっきりしている薬剤はごく少数であり、それらは既に販売が中止されています。 B)治療法の種類 治療法としては、1.免疫抑制療法、2.骨髄移植、3.蛋白同化ステロイド療法、4.支持療法があります。 特発性でも二次性でも、いったん発症すると治療は同じです。 免疫抑制療法とは、造血幹細胞を傷害しているリンパ球を抑えて造血を回復させる治療法です。 抗胸腺細胞グロブリン(英語の頭文字をとってATGあるいはALGとも呼ばれています)とシクロスポリンいう薬が使われます。 骨髄移植は、患者さんの骨髄細胞を他の人の正常な骨髄細胞と取り換える治療法です。 HLAという白血球の型のあった兄弟姉妹あるいは骨髄バンクの骨髄提供者から骨髄細胞をもらい点滴します。 最近では 移植も行われています。 蛋白同化ステロイドは腎臓に作用し、赤血球産生を刺激するエリスロポエチンというホルモンを出させるとともに、造血幹細胞に直接作用して増殖を促すと考えられています。 C)重症度による治療法の違い 病気の程度(重症度)によって治療法が異なります。 重症度(ステージ)は白血球、赤血球、血小板の数と輸血を必要とするかどうかによって表1のように分けられます。 注2 この基準は平成10 1998 年度に設定された5段階基準を修正したものである。 1.ステージ1および2の治療 汎血球減少が進行しない場合、通常は無治療で経過を観察します。 これは、経過を見ているうちに自然に回復する例があるためです。 これは、長期間かかって血球減少が進行した場合、その時点で治療を開始しても効果が得られにくいためです。 特に血小板減少から始まった汎血球減少ではネオーラルの効果が得られやすいことが知られています。 血球減少が進行する場合や、血小板数が5万以下で日常生活に支障を来たす場合には、まずネオーラルを2~3ヵ月内服して効果があるかどうかを調べます。 これによって血小板や網状赤血球の増加が見られなかった場合には、蛋白同化ステロイドの酢酸メテノロン(プリモボラン)に切り替えることがあります。 男性の場合には最初からプリモボランを使用することもあります。 副作用には多毛、色素沈着、 、無月経などの男性化作用と肝障害があります。 男性化の副作用の多くは不可逆的であるため若年女性にとっては深刻です。 若年女性に対して投与が必要な場合は5~10 mg以下の少量で開始し、効果が乏しい場合には長期投与を避ける必要があります。 通常は一日2回に分けて食後に内服しますが、内服後2時間目の血中濃度が十分に上がらない場合は食前に内服することもあります。 効果のある患者さんでは網赤血球という若い赤血球か血小板が1~2ヶ月以内に増加し始めます。 副作用として腎障害、多毛、歯肉腫脹、手指振戦、高血圧、消化器症状などがあります。 高度の腎障害以外はいずれも減量により軽快します。 2.ステージ3以上の重症例の治療 Stage 3~5の患者さんに対しては、ATGまたはALGとネオーラルの併用療法か、白血球の型(HLA)の合う兄弟姉妹がいる場合には骨髄移植を行います。 ATG・ALGは、それぞれヒトの胸腺細胞、T細胞性白血病細胞株でウサギを免疫することによって得られた一種の血液製剤で、強力な免疫抑制作用があります。 ATG・ALGを使用する際には、異種蛋白に対するアレルギー反応を抑えるためにメチルプレドニゾロンまたはプレドニゾロンという副腎皮質ステロイドが短期間併用されます。 40歳以上の患者さんでは移植後の生存率が低いため、免疫抑制療法が第一選択の治療法です。 一方、免疫抑制療法の場合には改善したとしても再発や、骨髄 症候群・急性骨髄性白血病への移行などの問題があるため、40歳未満の患者さんでHLA一致同胞がいる場合は骨髄移植療法が勧められます。 免疫抑制療法が無効でHLAが一致する血縁ドナーがいない場合、非血縁ドナーからの骨髄移植がもっとも有効な治療方法です。 ただし、非血縁ドナーからの移植では、血縁ドナーからの移植に比べて治療に関連した死亡のリスクが高いため、蛋白同化ステロイドのプリモボランで経過をみることがあります。 外ですが、別の蛋白同化ステロイドであるダナゾールが一部の患者さんに著効を示すため、他剤が無効の場合一度は試みる価値があります。 また、初回のATG療法によってある程度の反応が得られた患者さんでは、保険適用外ですがATGの再投与が効果を示すこともあります。 これらの治療が無効であり、定期的な輸血が必要な比較的若年(50歳未満)の患者さんに対しては非血縁ドナーからの骨髄移植が行われます。 これは、移植された造血幹細胞の拒絶や移植片対宿主病(GVHD)などの合併症の頻度が非血縁ドナーからの移植後では高いためです。 拒絶を防ぐためにこれまで用いられてきた抗がん剤や全身放射線照射は臓器に対する毒性が強いため、最近ではこれらの抗がん剤や全身放射線照射の量を大幅に減量し、その代わりにフルダラビンという免疫抑制作用の強い薬剤を使った毒性の低い移植療法が主に行われています。 D)支持療法 支持療法とは、病気の根本的な治療ではなく、その症状を改善し生命を維持するための治療のことです。 これには貧血に対する赤血球輸血、血小板減少に対する血小板輸血、白血球減少に対して白血球を増やすホルモンの投与などあります。 また、白血球減少に伴って敗血症や肺炎などの感染症が起これば抗生薬や抗真菌剤・抗ウイルス薬で治療します。 貧血に対しては赤血球輸血を行います。 血小板減少に対しては血小板輸血を行います。 しかし、血小板数が少ないからといってすぐに血小板輸血を行うことはありません。 鼻血、歯肉出血、下血、血尿、脳出血時などの出血傾向が著しい場合や、手術時、感染症を起こしている場合などに限って行います。 その理由は、頻回に血小板輸血を行うと、血小板に対する抗体が体内に誘導されるため、血小板を輸血しても血小板が増えなくなるからです。 抗体ができた場合には、HLAという「白血球型」があった血小板を輸血する必要があります。 好中球減少が著しかったり、そのために重症感染症を起こしたりしている場合は顆粒球コロニ一刺激因子(granulocyte colony-stimulating factor: G-CSF)という好中球を増やすホルモンを使います。 これによって好中球が増え、感染症が克服されることが期待できます。 しかし、好中球数が極端に少ない場合にはG-CSFを投与しても好中球が増えないこともあります。 ただ、G-CSFを投与しても好中球が0のままで全く増えない 例では、早期に骨髄移植を行わなければ感染症のため死亡する確率が高いのが現状です。 一部の重症例や、発症後長期間を経過した患者さんは免疫抑制療法に反応しないため、定期的な赤血球・血小板輸血が必要になります。 赤血球輸血が度重なると糖尿病・心不全・肝障害などの鉄過剰症の症状が徐々に進行します。 このような輸血による鉄過剰症に対しては、デフェラシロクス(エクジェイド)という経口の除鉄薬が用いられます。 これによって鉄過剰症による臓器障害を改善することができます。 免疫抑制療法により改善した再生不良性貧血患者さんの約5%は骨髄異形成症候群や急性骨髄性白血病などの悪性疾患に移行するとされています。 特に7番染色体の欠失がある例の は非常に悪いことが知られています。 このため、血球減少が改善したのちも定期的に血液検査を受け、異常がみられた場合には骨髄染色体検査を受ける必要があります。

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血液の病気は、全身の倦怠感、息切れ、体重減少、出血、めまい、発熱などといった、体のどの部分の疾患にもあてはまるような症状が主であるために、あいまいで特徴に乏しい傾向があります。 そのためこれらの症状の一つが現れただけでは、血液の病気かどうかは明確にできませんが、複数の症状が同時に現れた場合は、血液の病気の可能性が高くなります。 ほとんどの場合、赤血球数や白血球数、血小板数などの血球の減少が関係しています。 例えば、めまいや息切れがある場合は赤血球数の減少からくる貧血、出血や青あざが生じやすい場合は血小板数の減少が生じている可能性があります。 …鉄分が不足し、ヘモグロビンが十分につくられないために起こります。 …赤血球のもとになる赤芽球が赤血球に発育しないために発症します。 …骨髄の働きが低下し、赤血球などが十分に産生されなくなる病気です。 …赤血球が通常の寿命を待たず、早く破壊されて生じる貧血の総称です。 …骨髄や赤血球の異常ではなく、各種の病気が原因となって起こる貧血です。 …貧血とは逆に赤血球数が異常に多くなる病気です。 …骨髄に線維が増えて、造血機能の低下が起きる病気です。 …正常な白血球が作られなくなる一方、発育不全の異常細胞ががん化します。 …がん化した形質細胞が骨髄内で、周りの骨を破壊しながら増殖します。 …悪性リンパ腫には、細胞肉腫、リンパ肉腫、ホジキン病などが含まれます。 …第8、第9の血液凝固因子のいずれかが欠けて、出血しやすくなる病気です。 血友病 血液中には、12種類の血液凝固因子が発見されています。 この因子は止血には欠かせない物質ですが、そのうち第8、第9の因子のどちらかがかけているために出血しやすくなり、しかも止血しにくくなる病気です。 遺伝性の病気で男子に発症します。 消化管や中枢神経から出血が起こると生命にかかわります。 血友病の症状 ちょっとした怪我でも出血してなかなか止まらない、軽い打撲でも皮下出血を起こし、青あざや血腫ができる、内臓の出血や関節の出血がしばしばみられる、脚やひじなどの関節の出血を繰り返して、間接が変形したりするなどの特徴があります。 血友病の治療 根本的な治療法はなく、一生つきあっていかなければならない病気なので、日常生活において外傷や打撲を受けないように注意することが大切です。 しかし、出血そのものは、欠乏している凝固因子の注射を受ければ簡単に止まりますし、本人が必要に応じて自分で注射することも出来るようになっています。 現在は遺伝子組み換え型の凝固因子が使用されており、以前のようなウイルス感染の危険はなくなりました。 鉄欠乏性貧血 貧血のなかで最も多いものです。 ヘモグロビンの成分はたんぱく質と鉄ですが、体内の鉄分が不足してくると、ヘモグロビンがつくれなくなり、貧血が起こります。 健康な人の場合、鉄は体内に3000〜4000mgあります。 鉄は体内で作れませんから食べ物で供給しなくてはなりません。 ですから出血が続いたり、鉄の供給が不足した状態が続くと貧血が起こってきます。 とくに女性の場合は月経時に大量の鉄を失いますし、妊娠中には胎児の発育に大量の鉄が必要であるため、貧血になりやすい状態になります。 また、、、、などからの出血も、微量で本人が自覚しなくても、長期にわたると貧血につながります。 鉄欠乏性貧血の症状 全身に酸素を運ぶ役目を果たしているヘモグロビンの量が少なくなるので、酸素不足の症状が出てきます。 階段を上るときの息切れや動悸を感じやすくなり、全身の倦怠感、耳鳴り、めまいなども現れます。 足がむくんだり、爪がボロボロになったり、さじ状に逆にそりかえる(プラマー・ビンソン症候群)などの症状もみられます。 鉄欠乏性貧血の治療 疾患による出血の場合は、原因疾患の治療を行ないます。 貧血の症状は、鉄剤を服用すると改善が見られます。 十分な鉄分を補充するためには、鉄剤の服用を2〜3ヶ月続ける必要があります。 また、食生活で、鉄分を多く含む食品(レバー、牛もも肉、卵黄、ほうれん草など)の摂取も心がけます。 巨赤芽球性貧血 赤血球が骨髄で作られる際にはビタミンB12や葉酸が必要となりますが、これらが不足すると、赤血球のもとになる赤芽球が赤血球に発育せず、巨大な巨赤芽球となり、正常な赤血球が減少して貧血になります。 ビタミンB12や葉酸の吸収障害や不足が原因でなるケースが大半です。 ビタミンB12の吸収障害は胃炎や胃の切除術が原因で起こりやすく、他の病気でビタミンを多く使ってしまう場合には不足します。 一方、葉酸の吸収障害は空腸に狭窄や吻合術跡、がんなどがあると生じやすくなります。 アルコールの摂取過剰や野菜不足が葉酸の不足の原因となることもあります。 巨赤芽球性貧血の症状 全身の倦怠感や息切れ、動悸などの一般貧血症状のほかに、したが赤くなってヒリヒリとした感じがします。 また、吐き気や下痢、胃液の分泌低下などが起きます。 症状がひどくなると神経障害が起こり、下肢の感覚が鈍くなって、歩行困難になります。 巨赤芽球性貧血の治療 ビタミンB12が不足していると内服ではあまり効果がないので、注射で補います。 葉酸が不足していれば注射か服用で補給します。 また、鉄が不足することが多いので鉄剤を使用します。 再生不良性貧血 再生不良性貧血とは、骨髄の働きが低下し、赤血球をはじめ、白血球や血小板などが十分に産生されなくなる病気です。 赤血球の減少によって酸素不足になり、貧血症状が生じます。 また、白血球の減少によって感染が起こったり、血小板の減少により血液が固まりにくく、出血しやすくなります。 多くの場合は原因は不明ですが、薬剤や化学物質、放射線、肝炎ウイルスが原因となる二次性再生不良性貧血もあります。 なお、この病気は厚生労働省による難病(特定疾患)に指定されており、認定を受けると治療費は公費負担になります。 再生不良性貧血の症状 全身の倦怠感や息切れ、動悸などの一般的な貧血症状のほか、鼻や歯茎からの出血、などを起こしやすくなります。 また、注射の後に出血がなかなか止まらないこともあります。 再生不良性貧血の診断 血球数(赤血球、白血球、血小板、網状赤血球)を調べる血液検査を行ない、汎血球減少(全ての血球が減少すること)が認められ、また骨髄穿刺と骨髄生検によって、骨髄の細胞密度が低いことが確認されれば、再生不良性貧血と診断されます。 再生不良性貧血の治療 輸血をし、抗生物質や、副腎皮質ホルモン剤、たんぱく同化ホルモン剤を使います。 急激に発症した場合には、造血幹細胞移植療法が行われることもあります。 徐々に起こってこることが多く、この場合、良くなったり、悪くなったりします。 出血を起こさないように注意し、根気よく治療を続ければ、普通に日常生活を送ることができます。 溶血性貧血 生まれつき赤血球に欠陥があったり、自己免疫のために赤血球が多量に壊れて溶けてしまうために起こる貧血のことです。 だるい、息切れ、動悸など、貧血の症状のほかに、黄疸、発熱、腹痛が起きたり、尿が茶褐色になったり、胆石が発生したり、秘蔵が腫れたりします。 病気の種類も多岐にわたり、原因もさまざまですが、先天性の遺伝性球状赤血球症と後天性の自己免疫性溶血性貧血に大別できます。 遺伝性球状赤血球症 赤血球膜を構成するタンパクに先天的な異常があって、赤血球内に血漿成分が浸透し、赤血球が破壊されてしまう病気です。 一般的な貧血症状のほか、脾腫による左上腹部の痛み、高熱、黄疸、の合併などがみられます。 発症のきっかけは疲労や風邪、薬の副作用などです。 自己免疫性溶血性貧血 全ての溶血性貧血の中で最も頻度の高い病気で、厚生労働省による難病(特定疾患)の指定を受けています。 赤血球の膜上にある抗原に対する自己抗体がつくられ、それを標的として免疫作用がはたらくことで、赤血球が攻撃を受け破壊されてしまいます。 だるさ、息切れなど一般的な貧血症状のほか、軽度の黄疸が現れる場合もあります。 長期化すると脾臓が大きくなったり、腹部膨満感や不快感を覚えるようになります。 溶血性貧血の検査 、網状赤血球数、などの血液検査で貧血を確認して、間接ビリルビンや乳酸脱水素酵素(LDH)の上昇も認められれば、溶血が強く疑われます。 また、免疫が関与しているか調べるクームス試験など検査を行って貧血の種類を調べていきます。 溶血性貧血の治療 先天性の遺伝性球状赤血球症の場合、赤血球は脾臓で破壊されるので脾臓の摘出手術を行ないますが、症状が軽度の場合は経過観察をします。 一方、後発性の自己免疫性溶血性貧血の場合は、根本的な治療は困難なので、副腎皮質ホルモン剤や免疫抑制剤を使用する対症療法が行われます。 骨髄線維症 血液を作るのが骨髄ですが、その骨髄に線維が増えて、赤血球の産生量が減ったり、未成熟の血球が作られるなどの造血機能の低下が起きる病気を骨髄線維症といいます。 原因不明の突発性のものと、白血病や悪性リンパ腫などの病気にともなって骨髄の線維化が起こる続発性のものがあります。 この病気は厚生労働省の難病指定(特定疾患)を受けています。 骨髄線維症の症状 貧血症状が現れるほか、脾腫(脾臓の腫れ)、それにともなう左上腹部の張りや痛みを覚えるようになります。 病状はゆっくりと進行しますが、患者の1割は急激に悪化し、白血病などに移行します。 骨髄線維症の診断 貧血があり、顕微鏡検査で血液中に異常な形の未成熟赤血球がみられる場合は、骨髄線維症が疑われますが、診断を確定するにはを行う必要があります 骨髄線維症の治療 続発性の場合は、基礎疾患の治療を優先します。 貧血や血小板減少が著しければ、成分輸血も必要です。 脾腫による圧迫感や痛みがある場合は、脾臓の摘出が必要な場合もあります。 薬物療法としては、タンパク同化ホルモンや抗腫瘍剤であるメルファラン、サリドマイドなどの有効性が報告されています。 急性白血病 急性白血病とは、血球のもとになる細胞の発育が悪いために、正常な白血球がつくられなくなる一方、発育不全の異常細胞ががん化して増殖する病気です。 増殖する細胞の種類によって急性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病に分けられます。 2005年に夭折されたミュージカル歌手の本田美奈子さんもこの急性骨髄性白血病と闘っておられました。 AC公共広告機構のCMが流れるたびに、彼女のことを思い出す方も多いと思います。 小児の場合はほとんどがリンパ性となっています。 急性白血病の症状 発症はたいてい急激に起こりますが、長い期間、貧血や出血症状を煩っていた人に起こることもあります。 代表的な症状は、体の倦怠感、顔色が悪い、紫斑、消化管、眼底、泌尿器、鼻腔、歯茎などからの出血などがあげられます。 この病気では、白血球は多くても、成熟した、食菌作用などを持つ白血球は減少するので、感染症(特に呼吸器や泌尿器)や原因不明の発熱などを起こしやすく、また、骨髄の中で病的な細胞が著しい増殖をはじめるため、骨の痛みを訴えることもあります。 急性白血病の治療 骨髄性、リンパ性とも、通常は副腎皮質ステロイド剤や各種抗がん剤を組み合わせた化学療法を行ないます。 白血病細胞が脳や脊髄に浸潤している場合は、放射線療法が行なわれることもあります。 また、最近では造血幹細胞移植(HLA適合近親者からの移植)のほか、同種(自己)抹消血幹細胞・臍帯血(さいたいけつ)幹細胞の移植も行なわれ、こうした治療法が効果をあげると、急性白血病でも治癒したと考えられる症例も出てきました。 急性白血病の治療中にしばしばみられる骨髄無形成期に、成長因子の併用により、正常骨髄の回復を促す方法が効果をあげています。 多発性骨髄腫 骨髄の中には白血球の一種である形質細胞があって免疫の抗体を作り出していますが、この形質細胞ががん化すると骨髄腫細胞と呼ばれるものになり、無制限に増殖します。 そうなると正常な抗体を減少させて感染しやすくなり、骨髄で作られる血液も減少してしまいます。 多発性骨髄腫の症状 がん化した形質細胞が骨髄内で、周りの骨を破壊しながら増殖するため、背中や腰に痛みがあったり、わずかな力を加えただけで骨折(とくに胸椎や腰椎の圧迫骨折)が起きやすくなります。 そのほか、造血機能に障害が生じて、倦怠感や動悸などの貧血症状が現れたり、出血がおきやすくなったり、原因不明の発熱もみられます。 また、全身骨シンチグラフィーによって疾患部位の判定が行われます。 多発性骨髄腫の治療 抗悪性腫瘍薬を用いた化学療法のほか、腫瘍が局部の場合は放射線療法が用いられます。 形質細胞腫の腫瘍が狭い範囲に限られているときや脾腫があるときは、手術で摘出します。 完全な治癒は難しいですが、適切な治療を行なえば、長期にわたり、普通の生活を送ることができます。 悪性リンパ腫 リンパ組織は身体に入る異物を排除する働きますをしますが、このリンパ組織を構成しているリンパ節、脾臓、扁桃などの細胞が悪性のものになって、無制限に増殖するものが悪性リンパ腫です。 白血病と並んで、代表的な血液のがんです。 悪性リンパ腫には、細胞肉腫、リンパ肉腫、ホジキン病などが含まれます。 悪性リンパ腫の原因 一部のリンパ腫にはウイルスが関係している場合があることがわかっています。 また、慢性甲状腺炎や結核性胸膜炎などのあとにも発症することがあり、慢性的な炎症による刺激も原因のひとつと考えられています。 悪性リンパ腫の症状 リンパ節のある頚部、脇の下、太もものつけ根などが腫れますが、通常は痛みはありません。 全身にがんが広がると発熱や体重減少、寝汗、倦怠感などの症状が現れてきます。 悪性リンパ腫の診断 首筋や足の付け根のリンパ節が腫れてきますが、それらのリンパ節を切除して組織検査を行なって診断を確定します。 また、病変の範囲を調べるために、骨のX線検査やCT検査、超音波検査、などを行ないます。 悪性リンパ腫の治療 転移(がん細胞がほかの臓器に移って、そこでも増殖すること)がない場合は、放射線療法を中心に行ないます。 全身に転移がみられる場合は、抗がん剤などを用いた化学療法を行ないます。 悪性の病気で治療後の経過ははかばかしくありませんが、悪性度や治療開始時期によっては、治癒の可能性も十分にあります。

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39歳男性です。先日、健康診断に行った結果、血小板数が1...

血小板 少ない 病気

どんな病気か 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は、血小板に対する自己抗体(自分の体を攻撃してしまう免疫物質)が血小板に結合した結果、網内系細胞である組織マクロファージにより貪食、破壊されて血小板が減少し、出血傾向を来す疾患です。 日本の年間発生は1000〜2000人、男女比は約1対2で、女性に多い疾患です。 ITPによる死亡率は5%以下で、頭蓋内出血および腹腔内出血が主な死因です。 自然寛解も数%報告されています。 本疾患は、厚生労働省の特定疾患に指定されていて、申請受理により医療費補助が受けられます。 原因は何か 免疫異常によって産生される血小板に対する自己抗体は、血小板関連免疫グロブリンG(PAIgG)とも呼ばれ、血小板膜に結合し脾臓、肝臓、骨髄の網内系細胞(主にマクロファージ)に貪食され、その結果、血小板が減少します。 PAIgGが骨髄巨核球へ結合して巨核球の成熟を障害することも考えられています。 また、抗血小板抗体により血小板機能異常を来し、出血傾向を助長している可能性もあります。 これらの免疫異常の原因は不明です。 症状の現れ方 ITPは急性型と慢性型に分類されます。 急性型は感冒様症状が前駆症状のことが多く、その原因としてウイルス感染症があげられています。 慢性型の一部は、ヘリコバクター・ピロリ菌(以下、ピロリ菌)感染が原因といわれています。 症状は紫斑(点状出血あるいは斑状出血)が最も頻度が高く、鼻出血、口腔粘膜出血、血尿、下血がみられることもあります。 最近は、出血傾向がみられない時期に、健診で血小板の減少を指摘され診断に至ることもあります。 検査と診断 出血症状があり、特徴的な検査所見がみられ、基礎疾患を否定された場合に診断されます。 とくに、(コラム)、遺伝性巨大血小板減少症、骨髄異形成症候群、膠原病(全身性エリテマトーデスなど)、薬剤性血小板減少症の除外が重要です。 出血時間は延長しますが、凝固系検査は正常です。 出血を伴う時は鉄欠乏性貧血を伴うことがあります。 治療の方法 急性ITPは6カ月以内に90%以上は自然軽快するので、発症2週間以内の高度の血小板減少による出血症状への対応が大切です。 慢性ITPと区別がつかない場合は、慢性ITPの治療指針に準じて対応します。 慢性ITPでは、最近、ピロリ菌感染がみられる患者さんにピロリ菌除菌で血小板数が上昇することがあることから、治療戦略が見直されています()。 すなわち、慢性型ITPと診断されたら、ピロリ菌感染の有無を調べ(尿素呼気試験、血清抗体価、便中ピロリ菌抗原など)、陽性であればまず除菌を行います。 診断時には、基礎疾患の存在が明らかでなくても、副腎皮質ステロイド薬の減量中に基礎疾患が顕在化してくることがあるので注意が必要です。 副腎皮質ステロイド薬長期投与の副作用・合併症として、白内障、骨粗鬆症と骨折、感染症、消化管出血、糖尿病、精神神経症状、満月様顔貌などがあります。 脾摘術は最近は内視鏡的脾摘出術で開始することが多く、開腹脾摘出術へ移行するのは10%程度です。 脾摘後の長期経過中に敗血症や髄膜炎などの重篤な感染症がみられることがあり、術前に肺炎球菌ワクチンの予防接種を行います。 以上の治療法に反応しない難治性ITPに対しては、サルベージ療法(救済的療法)として免疫抑制薬(アザチオプリンあるいはシクロホスファミド)、ビンカアルカロイド、コルヒチン、ダナゾールなどの薬を試みますが、効果は一過性です。 シクロホスファミド大量療法、多剤併用療法、末梢血幹細胞移植などによる強力な免疫抑制療法、新しい試みとしてトロンボポエチン受容体アゴニストもありますが、使用できるまでにはまだ時間が必要です。 病気に気づいたらどうする 血小板の数や臨床症状により治療の緊急性が異なるので、血液専門医を受診し、適切な検査と治療を受けることに徹します。 (コラム)を鑑別してもらうことも重要です。 その一種であるメイ・ヘグリン異常では、赤血球くらいの巨大な血小板、血小板減少、白血球封入体がみられます。 最近、原因として収縮蛋白ミオシン重鎖の遺伝子変異が報告されています。 そのほか、バーナード・スーリエ症候群、アルポート症候群などがあります。 巨核球は、血小板の母体ともいうべき細胞で、骨髄の巨核球の細胞質が毛細血管腔に突起を伸ばし、それがちぎれて血小板となり、血管内に放出されることがわかってきました。 再生不良性貧血では造血幹細胞レベルでの異常により汎血球減少を来します。 輸血後血小板減少症とは、不適合輸血により輸注された血小板に対して同種抗体が形成され、輸血後1週間くらいから血小板が減少するものです。 以下のような2つの作用機序が考えられています。 薬剤による血小板減少症を疑った場合は投薬の中止が第一です。 中止後3週間以内に血小板数は回復します。 (北里大学医学部血液内科学教授 東原正明) 図13 特発性血小板減少性紫斑病の治療戦略.

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