エリクソン 発達 段階。 【解説062】発達段階説3人。ピアジェの4段階、フロイトの5段階、エリクソンの8段階。

エリクソンの漸成的発達理論

エリクソン 発達 段階

エリクソンの心理社会的発達理論とは エリクソンの心理社会的発達理論とは、アメリカ合衆国の心理学者エリクソン,E.H.が提唱した、発達に関する理論です。 エリクソンは、フロイト,S.が提唱した心理性的発達理論を拡張して心理社会的発達理論を提唱しました。 心理性的発達理論では、人の出生から思春期までの発達を対象とし、自我の発達を性的または生物学的な側面を重視されていました。 しかし、エリクソンは、人の発達が加齢に伴う生物学的な成熟や衰退だけでなく、出生から死まで生涯にわたるものであり、社会との相互作用によって進むと考えました。 そして、発達における社会的な側面を重視し、心理社会的発達理論を提唱しました。 MEMO 心理性的発達理論:人の行動の基盤に性的欲求(リビドー)を想定し、発達に伴って性的欲求が充足される身体の部位が変化し、それに応じた人格が形成されると考える理論 心理社会的発達理論の特徴 心理社会的発達理論では、人が「生涯を通して発達する存在」であるという生涯発達の視点を前提として、人の発達は、あらかじめ予定された発達段階に沿って進み、各機能の発達には臨界期が存在すると説明されます 生物学的漸成説。 そして、発達の各段階には発達課題があり、それがポジティブに解決されるかネガティブに解決されるかによって人格が影響を受け、ポジティブに解決できれば「自分は自分である」ということを自分と他人が認識できる状態が得られるとされています 同一化。 各発達段階では、成長に向かうためのポジティブな力と退行に向かうネガティブな力がせめぎ合う状態にあり、2つの力のバランスが人の発達に影響を及ぼすとされています。 具体的には、ポジティブな力がネガティブな力を上回って発達課題が解決されることにより、社会に適応できる健康的な発達を遂げ、社会内でより良く生きる力(人格的活力)が獲得されると考えられています。 ただし、ポジティブな力とネガティブな力がせめぎ合う状態は生涯を通して続くものであり、各段階でポジティブな力がネガティブな力を上回る経験を積み重ねることが大切なのであって、ネガティブな力が一時的にポジティブな力を上回っても人生が台無しになることはありません。 一方で、ポジティブな力が一時的にネガティブな力を上回ったとしても、その後、ネガティブな力に押しつぶされて社会生活に支障が及ぶ可能性もあります。 エリクソンの発達段階 エリクソンは、心理社会的発達理論において人の発達を8つの段階に区分し、各段階に発達課題と課題がポジティブに解決された場合に獲得されるものを設定しました。 乳児期 出生~2歳 :基本的信頼vs不信 乳児期の発達課題と危機は「基本的信頼と不信」であり、この2つがポジティブな力とネガティブな力として拮抗していると考えられます。 この時期の赤ちゃんは、養育者から母乳やミルクをもらい、オムツを交換してもらい、気分が悪いとあやしてもらうなど、生活全般を養育者にお世話してもらわないと生きていくことができません。 そして、養育者から適切かつ親密に養育され、愛情や甘えを受容してもらう経験を積み重ねることにより、外界に対する安心や安全、養育者への信頼を抱き、基本的信頼感が育まれます。 基本的信頼感とは、他人から自分のありのままを受け入れてもらうことができるという「他人への信頼感」と、自分は他人から大切にされる価値のある存在であるという「自分への信頼感」のことです。 基本的信頼感は、人が発達の過程で自分と他人を信頼し、情緒的かつ継続的な人間関係を構築する土台となる感覚であり、乳児期のうちに十分に育まれなかった場合、その後の発達の中で自分や他人への不信感を抱くようになります。 ただし、心理社会的発達理論では、信頼感だけを持てば良いのではなく、欲求が満たされない状態に置かれて不信感を経験しておくことも大切だと考えられています。 養育者が赤ちゃんの欲求を全て満たしてあげたいと思っても、全ての欲求を満たすことは実現困難ですし、社会においても欲求が全て満たされることはまずありません。 そのため、欲求が満たされないことで生じる不信感も経験しながら、養育者から欲求を満たしてもらう経験によって不信感を上回る信頼感を持つことが大切であり、それによって「希望」というより良く生きるための力が獲得されると考えられています。 幼児期前期 2~4歳 :自律性vs恥と疑惑 幼児期前期の発達課題と危機は「自律性vs恥と疑惑」です。 この時期の子どもは、「言葉の爆発期」を迎えて言語能力が急激に向上し、言葉を使った会話などのやりとりが増加します。 子どもに自我が芽生え、「何でも自分でやる。 」と主張して実際に行動するようになり、養育者のしつけに耳を貸さなくなったり、口答えしたりすることも急増します。 こうした変化により、養育者から赤ちゃんや子どもへの一方的なやりとりが多かった乳児期とは一変し、養育者と子どもの双方向のやりとりが増えていきます。 しかし、この時期の子どもは、「自分でやりたい。 」と思っても上手にできずに失敗することが多く、養育者から叱られて恥ずかしさや自分への疑惑を抱いたりします。 こうした「自分でやりたい」というポジティブな力と、「失敗するかもしれない。 」というネガティブな力がせめぎ合った状態で、葛藤しながら行動を起こして成功する経験を積み重ねることで、自律性が身につき、自主性につながる「意思」が獲得されると考えられています。 例えば、この時期の子どもはトイレットトレーニングを受けます。 トイレで排泄できれば自信を持ち、失敗すると恥ずかしさや自分に対する疑惑を抱きますが、そうした成功と失敗を繰り返し、成功が失敗を上回ることで自律性が備わっていきます。 しかし、養育者の過剰な干渉や叱責を日常的に受けていると、自発的に行動しようという意欲や自信が持てなくなり、恥や疑惑ばかりを感じるようになります。 そのため、養育者としては、子どもの自発的な行動を見守り、成功すれば大いに褒め、失敗すれば最低限の注意をして、成功へのアドバイスをする姿勢が大切です。 幼児期後期 4~6歳 :自主性vs罪悪感 幼児期後期の発達課題と危機は、「自主性vs罪悪感」です。 この時期の子どもは、自分で考えて行動する自主性が見られるようになり、周囲に対して自ら働きかけるようになります。 言語能力も運動能力も発達し、対大人と対子どものいずれでも会話による意思疎通が円滑に行えるようになり、子どもだけでルールを作ったり、大人の真似事をしたりして遊ぶことができます。 しかし、自主的に行動して周囲に働きかけていくことは、同年代の子どもとの競争や衝突を生じさせます。 そして、自主的に行動して失敗し、大人から注意や叱責を受けるこにより、失敗して周囲の失望や叱責を招くのではないかという感覚(罪悪感)を抱くようになります。 自主性が過剰に発揮された結果、力づくで人や物を取ったり、愛想を振りまいて人や物を得ようとしたりして他人の反感を招き、罪悪感を抱くこともあります。 そのため、自主的に行動して失敗する経験をしながら、それを上回るだけの成功経験を積み重ねることににより、罪悪感よりも自主性が強くなり、「目的を持つこと」が獲得されると考えられています。 一方で、養育者を含む大人から叱責や注意されてばかりの子どもや、他の子どもと比較されてばかりの子どもは、罪悪感を募らせて自信を失い、自主的な行動を抑制してしまいます。 学童期 6~12歳 :勤勉性vs劣等感 学童期の発達課題と危機は「勤勉性vs劣等感」です。 学童期は、小学校入学から卒業までの時期であり、主な生活空間が家庭から学校へ移り、教師や同年代の子供など家族以外と過ごす時間が大幅に増える時期です。 この時期の子どもは、学校という空間で同年代の子どもと過ごす中で互いに興味関心を抱き、一緒に行動するようになります。 幼児期後期までとは比較できないほど多くの知識やスキルを学習することになり、自分の能力が成績という形で評価される機会も増加します。 子どもは、同年代の子どもと関わり、彼らと比較・評価される状況の中で、自分の得意なことと不得意なことを理解し、努力や工夫によって自分の目的を達成しようとします。 当然ながら、努力しても工夫しても結果が出ず、悔しさを感じたり自信を無くしたりすることもあります。 そうしたときに、周囲から励ましや労いを受けることで「やればできる。 」という有能感 自己効力感 が育まれますが、認められなかったり否定されたりする経験が続くと「やっても意味がない。 」という劣等感を抱くことになります。 学童期には、劣等感を抱きながらもそれを上回る勤勉性の経験を積み重ねることで、「自己効力感」が獲得されます。 青年期 12~22歳 :同一性vs同一性拡散 青年期の発達課題と危機は「同一性vs同一性拡散」です。 青年期とは、第2次性徴による身体の急激な変化 性的成熟 、異性への関心の高まり、性的欲求の衝動などが起こるとともに、自我意識の高まりや内省的傾向などの心理的変化も著しい時期です。 また、心身の急激な変化に戸惑いながら、学童期よりも多種多様な同年代集団の中で生活することになり、他人と自分を比較して劣等感を感じたり、周囲からの評価に落ち込んだりする機会も多くなります。 こうした状況下で、「自分とは何か。 」、「自分らしさとは何か。 」というアイデンティティの問題と直面します。 発達心理学では、「自分とは何者か」という自己定義や、自分が社会の中で何を為し、どのように生きるかという自覚や存在意識という意味でアイデンティティという単語が使用されます。 引用:psycho-lo そして、家庭、学校、部活、塾など所属する複数の集団の中で異なる自分の役割を担い、多種多様な人と関わる中で、理想とする人の言動や考え方を真似したり 同一化 、彼らの欠点に気づいたりしながら、「自分とは何か。 」に対する自分なりの答えを見つけ出します。 ひとまずアイデンティティ 自己同一性 が確立され、自分が納得できる「ユニークな自分」や「自分らしい生き方」を獲得するのです。 アイデンティティの確立に至るまでには、所属する集団やその中の人間関係において自分の居場所を確保しつつ、これまでの自分を肯定できず、自分が何者で何をしたいか分からず、自分が自分であることも実感できない悩みを抱えて苦しみます。 アイデンティティ 自己同一性 拡散の状態です。 誰しも一度はアイデンティティの拡散を経験してもだえ苦しみます。 そして、長い期間をかけて少しずつ自分のアイデンティティを見いだして、所属する社会への「忠誠性」を獲得していきます。 エリクソンは、青年期における発達課題の克服が他の時期よりも複雑かつ困難であるとして、青年期の子どもがアイデンティティを確立させるためには、社会的な責任や義務を果たすことが猶予される期間 モラトリアム が必要だと考えました。 MEMOモラトリアム:青年期の子どもがアイデンティティを確立させるために、社会的な義務や責任の負担を猶予することが社会的に許された期間 成人期 22~40歳 :親密性vs孤独 成人期の発達課題と危機は「親密性vs孤独」です。 青年期を通して身体的に大人になり、「ユニークな自分」を自覚して精神的にも成熟した後は、社会に出て社会的な義務や責任を担うことを求められます。 成人期は、勤務先など自分が所属する社会の中で義務や責任を担い、友人や恋人と親密な関係を築く時期とされ、親密性の獲得が発達課題となっています。 親密性の獲得には、自分自身の価値観や考えを自覚し、異なる価値観や考えを持つ他人と互いに受容しあう必要があるため、青年期にアイデンティティが確立されていなければなりません。 人間関係をうまく築けず自信をなくしたり、自分の価値観や考えが揺らいだりする経験をして孤独感を抱くことも多く、親密性の獲得は一筋縄ではいきません。 こうした状況下で、自分自身を信頼し、その価値観や考えに自信を持って他人と関わり、互いを理解し合うことで他人との信頼や愛情が育まれ、孤独感を上回る親密性を得て「愛 幸福感 」が獲得されます。 そして、親密な関係性になった異性と結婚して家庭を築き、子どもを儲けて、親としての義務や責任も果たしていくことになります。 ただし、親密性を十分に獲得できないまま「親密な関係性になったと勘違いして」結婚すると、結婚後に夫婦間で情緒的かつ対等な関係が築けず、最終的に離婚してしまうことがあります。 壮年期、成人期後期 40~64歳 :世代性vs停滞性 壮年期の発達課題と危機は「世代性vs停滞性」です。 壮年期は、所属する社会で中心的存在として義務や責任を担い、知識と経験を蓄積して社会的地位も向上させ、家庭でも家事育児の経験を積み重ねた成人期を過ぎて、公私ともに変化が減って落ち着いていく時期です。 例えば、会社では自ら前面に出て活動するよりも、後進の育成や管理業務に従事することが多くなり、家庭では子育てが佳境を迎えて、子どもの巣立ちを見送ることになります。 つまり、これまでの人生で得た知識や経験を次世代の若者に伝達し、新しいものを生成することによって、自分自身も成長していく時期だと考えられているのです。 この時期の発達課題である世代性 Generativity とは、「知識や経験を継承し、新しいものを生成することで、次世代を支えるものを生み育んで関心を抱く」という意味を持つ、エリクソンの造語です。 Generativityは、エリクソンがgenerate(生み出す)とgeneration(世代)を合わせて作った造語であり、世代性以外には「生成継承性」とも訳されます。 次世代が求められたものを自ら積極的に伝達・付与し、新しい物を生み出していくことにより、さらに次世代を含む他人から求められるという好循環が生まれることにより、世代性が獲得されていきます。 しかし、次世代への関心が薄く、関わりも乏しく、求められても自身の知識や経験を伝えようとせず、関心が自分の欲求や満足に向いてしまうと、停滞に陥ります。 停滞に陥ると、世代性によって生じる好循環とは対照的に、求められても与えない、与えられないから求められなくなるという悪循環が生じます。 壮年期には、自己満足や自己陶酔から脱却し、次世代を育てることに目を向けて、自身の知識や経験を伝達、付与することで世代性を生じさせることにより、「世話」が獲得されると考えられています。 老年期 65歳以降 :自己統合vs絶望 老年期の発達課題と危機は「自己統合vs絶望」です。 退職して子育ても終え、老いと付き合いながら死に至るまで過ごす時期です。 身体的な衰えというネガティブな側面が注目されがちですが、エリクソンは、知識や経験などは発達を続けるという生涯発達の立場をとっています。 そして、自分自身の人生を振り返って肯定的に受け止められること 自己統合 を老年期の発達課題とし、自己統合ができず死の受容ができないと絶望という危機を招くと考えました。 老年期には、誰しも少なからず絶望を抱きますが、絶望を抱えながら人生を振り返って肯定的に受け止め、肯定的な受け止めが絶望を上回ることで自己統合がなされます。 公認心理師試験の出題歴 エリクソンの発達理論は、第1回公認心理師試験に出題されました(正答は 赤字)。 問15 E. Eriksonのライフサイクル論について、最も適切なものを1つ選べ。

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エリクソンの【ライフサイクル論】とは?8つの発達段階・課題を解説

エリクソン 発達 段階

php on line 1292 生涯発達論のパイオニアとして挙げられるのは、精神分析学者のエリクソン(Erikson, E. )です。 エリクソンは、8つの発達段階を仮定し、独自の発達図式を考案しました。 こちらの記事では、 気になるところから読む• エリクソンの発達段階(ライフサイクル理論) 発達段階 危機(発達課題) 活力(徳) 乳児期 基本的信頼 VS 不信 希望 幼児前期 自律性 VS 恥 意志 幼児後期(遊戯期) 自発性 VS 罪悪感 決意 学齢期(思春期) 勤勉性 VS 劣等感 有能感 青年期 同一性 VS 同一性の拡散 忠誠 初期成人期 親密性 VS 孤独 愛 成人期 世代性 VS 停滞 世話 高齢期 自己統合 VS 絶望 英知 精神分析学者エリクソン(Erickson, E. )は、上の表のような8つの発達段階を設定しました。 表では、それぞれの発達段階の危機(発達課題)と活力について示しています。 危機(発達課題)とは、 成長・健康に向かうプラスの力と、 退行・病理に向かうマイナスの力のこと。 この2つは、それぞれの発達段階で拮抗(VS)している状態です。 エリクソンの発達図式(エリクソン, 1982に基づいて作成) エリクソンの発達段階では、心理的な不調を抱えている人に対し、• この人にはどの発達段階の危機が訪れているのか• プラスの力を増やすためにどのような援助ができるか• 個人を取り巻く環境の中で、どのような資源が活用可能か などの見通しをたてやすいという利点があります。 3)「生涯発達」論のパイオニア エリクソンの発達段階(ライフサイクル理論)では、青年期までの発達段階だけではなく、乳児期〜老年期までの生涯にわたる発達について考慮しようとしました。 また、プラスの力とマイナスの力の拮抗は、その発達段階で終わるものではなく、生涯にわたって続くと考えられています。 乳児期において、養育者との間で基本的信頼感を形成していくことは重要で、その後の人間関係の基礎となると言われています。 なぎさ 幼児前期(自律性 VS 恥) 幼児期には、話し言葉や運動機能が急激に発達し、遊びの内容も変化していきます。 自我が芽生え、何につけても「いや!」「自分でする!」とゆずらず、親の言うことに反抗する時期でもあります。 この時期の幼児は、排泄などの身辺自立の必要に迫られる中、 自律性の感覚を身につけていきます。 排泄に失敗すると恥ずかしい思いを体験します。 トイレットトレーニングなどのしつけを早期に厳しく行ってしまうと、この時期の発達課題である自律性を逆に失わせ、恥や疑惑を生じさせてしまうと言われています。 学齢期(勤勉性 VS 劣等感) 学齢期には、心身の発達が一旦安定してきます。 学業などの社会的に価値づけられたものに、いかに高い動機付けをもって取り組めるのか、そこでの 勤勉性が課題となります。 また、仲間と集団を形成していく時期でもあり、周囲からの社会的容認に敏感です。 勤勉性とは、物事を完成させる力とその喜び、周囲の承認、自己の有能感や自尊心が得られるということです。 勤勉性が十分に達成できないと、 劣等感が生じることもあります。 青年期(同一性 VS 同一性の拡散) 青年期は、 自己同一性が課題となります。 自己同一性とは、 「自分はこんな人間だ」ということを知ることです。 他者から自分がどう見られているのか、客観的な視点から自分を見る時期でもあります。 自己同一性の拡散をしてしまうと、自己像が不安定になってしまいます。 その結果、自分自身を愛せなかったり、自分の欠点を受け入れなくなったりという歪みにつながっていく場合があります。 成人期前期(親密性 VS 孤独) 成人期前期は、いかに異性との間に成熟した信頼関係を築くことができるのかが課題となります。 自我同一性を確立した人は、他者と真の親密な相互関係をもつことができます。 性を通じて、心身ともに一体感を抱くような、今までにない親密さを体験することもあります。 一方で、 孤立とは、自分と異なるものを排除して、人との関わりを回避することを指します。 相手と自分が異なることを認め、異性との信頼を築けたときには、活力として「 愛」を得ることができます。 成人期(世代性 VS 停滞) 成人期には、自分の子どもや自分より下の世代をいかに育んでいくかが課題となります。 次世代の人生にも責任を持ち、いいものを次世代に託していく「 世代性」と、ナルシスティックな自己陶酔しかできない「 停滞」とが拮抗します。 世代性は、結婚して子どもを育てることだけでなく、社会的な業績や芸術的な活動なども含まれます。 自分自身への関心に没頭する「停滞」よりも、世代性が上回る場合に、「 世話(ケア)」が活力として得られるとしました。 老年期(自己統合 VS 絶望) 老年期は人生の最終段階です。 今までの自分の人生を総合的に評価し直すという営みを通して、自分の人生を受け入れて、肯定的に統合していくことが課題となります。 統合とは、自分の人生を受容し、肯定していく中で、心理的な安定や人間的な円熟が達成されることです。 一方、 絶望とは、死への恐怖や 「自分の人生を満足させるための時間が残っていない」と感じ、後悔や挫折感を感じてしまう状態のことをさします。 まとめ エリクソンのライフサイクル理論では、次世代を育む関わりの中で、子供のみならず大人の方もまた発達を遂げるという相互的な発達感が示されています。 プラスとマイナスの力の拮抗は、その発達段階のみで終わるものではなく、生涯にわたって続くと捉えることで、クライエントが「現時点でどの発達段階にいるのか?」を考えていくことも重要です。 参考文献 エリクソン,E. 村瀬孝雄・近藤邦夫(訳)1982 ライフ・サイクル,その完結 みすず書房.

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【看護学生向】年代別発達段階まとめ|エリクソン、ハヴィガースト

エリクソン 発達 段階

人の発達については、心理学、教育学、社会学といった分野の学者が、様々な視点から研究して結果を世の中に発表しています。 発達心理学者のE・H・エリクソンもその一人です。 エリクソンという名前は聞きなれない人も多いかもしれませんが、エリクソンが提唱した「心理社会的発達理論」に登場する「アイデンティティ」や「発達課題」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。 エリクソンの心理社会的発達理論が発表されたのは20世紀の話ですが、今でもなお、人の発達を考える上で重要な理論の一つとされています。 この記事では、エリクソンのライフサイクル理論における発達段階と発達課題について、紹介します。 なお、この記事では、一般の方向けにかみ砕いて記載しています。 エリクソンの心理社会的発達理論や発達段階について、より専門的かつ詳細に理解したい場合は、関連記事を読んでください。 関連記事(外部リンク) エリクソンの心理社会的発達理論(ライフサイクル理論)とは エリクソンの心理社会的発達理論とは、発達心理学者E・H・エリクソン(エリク・ホーンブルガー・エリクソン)が提唱した、人が生まれてから死ぬまでの発達に関する理論です。 エリクソンは、人の発達について、「加齢による生物学的な成熟 身長や体重の増加など や衰退 身体機能や認知機能の低下など だけでなく、年齢を基準とする時期に応じて生涯を通して発達する。 」と考えました。 そして、乳児期から幼児期、児童期、青年期、成人期、壮年期、老年期まで、つまり「人が生まれてから老いるまで」の発達を包括的に捉える生涯発達の視点から、心理社会的発達理論 ライフサイクル理論 を提唱しました。 心理社会的発達理論 ライフサイクル理論 の特徴 社会心理的発達理論では、エリクソンが心理学者としての臨床経験に加え、偉人の伝記の研究、アメリカ・インディアンの生活についての文化人類学的な関わりなどを通して、人の一生における発達を円環的に説明しています。 この理論では、人の一生を8つの発達段階に分け、それぞれの発達段階には成長や健康に向かうプラスの力 発達課題 と、衰退や病理に向かうネガティブな力 危機 がせめぎ合っており、その両方の関係性が人の発達に大きく影響すると仮定しています。 その上で、プラスの力がマイナスの力より強くなることで社会に適応した健康な発達を遂げ、社会の中でより良く生きるための力が獲得されていくと説明しています。 一方で、マイナスの力がプラスの力より強くなると必ず人生がうまくいかないわけではなく、また、プラスの力が一時的に強くなれば良いわけでもないとも説明しています。 つまり、プラスの力とマイナスの力は、人生の全ての段階でせめぎ合いを続けており、各段階において両者のバランスをうまく保ちながら、プラスの力がマイナスの力より強くなるような経験を積み重ねていくことが大切だということです。 心理社会的発達理論 ライフサイクル理論 の8つの発達段階 心理社会的発達理論における8つの発達段階と発達課題・危機は、以下のとおりです。 各段階の発達課題と危機は、「vs」または双方向の矢印で対の形になるように表記されます。 乳児期(0歳~1歳6ヶ月頃):基本的信頼感vs不信感• 幼児前期(1歳6ヶ月頃~4歳):自律性vs恥・羞恥心• 幼児後期(4歳~6歳):積極性(自発性)vs罪悪感• 児童期・学齢期(6歳~12歳):勤勉性vs劣等感• 青年期(12歳~22歳):同一性(アイデンティティ)vs同一性の拡散• 成人期(就職して結婚するまでの時期):親密性vs孤立• 壮年期(子供を産み育てる時期):世代性vs停滞性• 老年期(子育てを終え、退職する時期~):自己統合(統合性)vs絶望 それぞれの発達段階における発達課題と危機について、詳しく見ていきましょう。 エリクソンの発達段階と発達課題:乳児期(基本的信頼感vs不信感) 乳児期は、赤ちゃん(子供)がママとの一体感やママへの信頼感を経験する時期で、発達課題は「基本的信頼感vs不信感」です。 基本的信頼感とは、他人からありのままを受け入れてもらえる安心感と、他人に受け入れてもらえる自分を価値のある人間だと思える自分への信頼感のことで、他人と情緒的で深い人間関係を築くための基礎になるものです。 乳児期のうちに、パパママからおっぱいやミルクをもらい、おむつを交換してもらい、あやしたり寝かしつけたりしてもらうなど、たくさんお世話してもらうことで、基本的信頼感が育まれていきます。 しかし、乳児期に基本的信頼感が十分に育まれないままになると、安心感や自身が持てず、自分や他人に対する不信感が募っていきます。 例えば、虐待や育児放棄、不適切な養育などを受け続けた赤ちゃんは、親を信頼することができず、親との信頼感に基づく他人への信頼感も育むことができず、他人に対する不信感を強めることになります。 乳児期に芽生えた不信感は払しょくすることが難しく、その後の人生を通して心の中に残ることが多い深刻なものになりがちです。 エリクソンの発達段階と発達課題:幼児前期(自律性vs恥・疑惑) 幼児前期は、全身の筋肉や運動機能が発達し、自分の意思で行動できるようになる時期です。 パパママから「しつけ」を受けるなどありのままを受け入れてもらえなくなりますし、保育園に通園すれば一緒に過ごす時間も短くなり、子供は不安を感じることが多くなります。 幼児前期の発達課題は自律性vs恥・疑惑です。 トイレットトレーニングなどに成功すれば褒められ、失敗すると恥ずかしい思いをする経験を積み重ねることで、自律性(自分をコントロールすること)を身につけようとします。 しかし、パパママから過剰に干渉されたり、頭ごなしに叱られたりしていると、自分の行動を恥ずかしく思って自信が持てなくなります。 結果、常に「失敗するのではないか。 」、「バカにされるのではないか。 」といった疑惑を持つようになり、表面ばかり取り繕うに用になる傾向があります。 表面上はうまく適応しているように見えても、内面は自律性が育まれておらず、その後の成長の中で徐々にボロが出るようになります。 エリクソンの発達段階と発達課題:幼児後期(積極性(自発性)vs罪悪感) 幼児後期は、自分の意思で行動する一方で自制心が育まれていき、ルールを守ったり、パパママやともだちに合わせたりできるようになります。 乳児後期の発達課題は、積極性(自発性)vs罪悪感です。 何事にも果敢にチャレンジしていく積極性(自発性)が高まる一方で、失敗して叱られたり失望されたりするのではないかという恐れ(罪悪感)を抱くようになります。 幼児後期の発達課題をうまく乗り越えると、失敗を恐れず何事にも自発的にチャレンジできるようになります。 しかし、パパママや幼稚園で怒られてばかりであったり、他の子と比べられてばかりであったりした子供は、罪悪感が募って周囲の目を気にしたり、自発的に行動できなくなったりします。 エリクソンの発達段階と発達課題:児童期・学齢期(勤勉性vs劣等感) 児童期・学齢期は、子供が学校に入り、それまでとは比べ物にならないくらいの知識や技術を学習したり、ともだちとの集団生活に適応したりする時期です。 発達課題は勤勉性vs劣等感です。 ここでいう勤勉性とは、社会に関心を示して自発的に加わろうとしたり、宿題など物事を完成させることで周囲から認められたりといったものを学習することです。 児童期・学童期にいくら頑張ってもうまくいかず、周囲に認められない経験が積み重なると、自信を無くして劣等感を募らせていきます。 例えば、いくら勉強しても同級生より成績が悪かったり、どれだけ練習しても運動ができなかったりすると、周囲からバカにされる経験が積み重なり、劣等感が募ります。 劣等感が強まると、ともだち関係や学力など様々なところに影響を及ぼし、学校不適応に陥る可能性も高まります。 エリクソンの発達段階と発達課題:青年期(同一性(アイデンティティ)vs同一性の拡散 青年期は、子供が第二次性徴や性的欲求の高まりなどによって男らしさや女らしさを意識するようになると同時に、「自分とはどんな人間か。 何になりたいのか。 」に関心が向くようになります。 以前は22歳頃(大学卒業前後)までとされていましたが、最近では30歳前後までがこの青年期に当てはまると指摘する人もいます。 発達課題は同一性(アイデンティティ)vs同一性の拡散です。 同一性とは、「自分は自分である」という確信や自信のことです。 子供は、「自分は自分である」という自信を持つためにもがき苦しむ中で、自分なりの価値観や仕事などを見出して、社会生活を送っていくようになります。 しかし、心も体も揺れ動く不安定な時期なので、自分のことが分からなくなって混乱し、うまく同一性を確立できないままになると、人格や情緒が安定せず、社会にもうまく適応できなくなってしまいます。 青年期に獲得されるアイデンティティは、その後の人生の芯になるものですが、不変というわけではありません。 社会生活を送る中で結婚、出産、昇進・昇格、転職、転居、親の死など様々な経験をする中で「自分とは何か」は常に変化していくのです。 そして、その変化の基礎となるのが、青年期に獲得されたアイデンティティなのです。 つまり、青年期に確信した「自分」と、その後の人生の中で「自分とは何か」と問われてイメージする「自分」とは何かしらの共通点はあっても、全て一致することはありません。 エリクソンの発達段階と発達課題:成人期(親密性vs孤立) 成年期は、就職して結婚するまでの時期です。 発達課題は親密性vs孤立です。 親密性とは、自分の関わる物事に親密さを感じることであり、他人(異性)と互いに親密な関係性を築くことです。 年齢相応に親密性を持つことで、就職や恋愛・結婚といった人生の節目をうまく乗り切ることができるようになります。 親密性の獲得に失敗すると、情緒的で長期的な人間関係が維持できず、表面的で形式的な人間関係しか築けずに孤立していきます。 結婚相手と情緒的で対等な関係を築くことができないと、別居や離婚に至ることもあります。 青年期の発達課題を乗り越えられないままだと、本人がその後にやって来る壮年期や老年期を生きる意欲を失うことになるだけでなく、その子どもの成長にも悪影響を及ぼすことがあります。 例えば、夫婦関係が悪化して離婚した場合、その子どもは片親と強制的に離され、自分という存在を肯定的に受け止められなくなり、青年期にはアイデンティティの拡散に悩まされ続けるおそれがあります。 エリクソンの発達段階と発達課題:壮年期(生殖(世代性)vs自己吸収(停滞性) 壮年期は、結婚して子供を産んで育てていく時期です。 親として過ごす時期とも言えます。 発達課題は世代性vs停滞性です。 世代性とは、親密な存在や次の世代を育てていくことに関心を持つということです。 この時期は、子供を産み育てることだけでなく、所属する社会の後輩などを教育したり、地域の伝統を継承したりするなど、自分を犠牲にしても自分以外の何かに関わり、そこから自分一人では得難いものを得られるようになります。 しかし、世代性がうまく獲得できないと「自分が第一」という感覚が抜けず、人間関係は停滞し、次第に疎遠になっていくことも少なくありません。 壮年期には「自分は自分のやりたいことを突き詰めるんだ。 」と好き勝手に振る舞い、そのことを問題と思っていなくても、老年期になると「どうして自分のことばかり考えていたのだろう。 」と後悔することになります。 エリクソンの発達段階と発達課題:老年期(自己統合(統合性)vs絶望) 老年期は、子育てが終わり、退職して余生を過ごす時期であり、身体の老化と直面し、死と向き合うことになる時期です。 加齢に伴って認知機能も衰えていき、認知症などの問題を抱えることもあり、それらとどう向き合うかが問われます。 発達課題は自己統合 統合性 vs絶望です。 自己統合 統合性 とは、老年期までの各発達段階で獲得してきたものを振り返ってみて、自分の人生を受け入れて、ポジティブに統合することです。 統合性を獲得することで気持ちや情緒が安定し、円滑な人間関係を維持したり、趣味・ライフワークを心の底から楽しんだりすることができます。 しかし、自分の人生を受け入れられないままだと、人生を後悔して新たな自分を探し求め、身体の老化や時間のなさに不安や焦りが募って絶望してしまいます。 まとめ エリクソンの心理社会発達的理論 ライフサイクル理論 について紹介しました。 エリクソンは、ライフサイクルという円環的な視点から人の発達を捉えており、ある段階の発達課題は、その後の発達段階へ進んでも繰り返し現れてくると考えています。 この考え方は知育のやり方にも通じるところが多いので、今後、もう少し詳しく紹介したいと考えています。 ikujilog.

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