天津敏。 あぁ水戸黄門 第5部

天津小学校

天津敏

天津敏さんは映画にも何本も出ておられるのですが、主役秋草新太郎(大瀬康一)のライバル(甲賀竜四郎、風摩小太郎など)を演じ、空前の忍者ブームを巻き起こした出世作「隠密剣士」(宣弘社)で、同じく霧の遁兵衛として活躍された牧冬吉さんや、同じく子供向け時代劇ヒーローだった山城新伍さんのように、どちらかと言うとテレビで人気が開花した俳優さんだったと思います。 同じ頃子供たちに大人気だった怪獣ブームと横山光輝原作「伊賀の影丸」人気を合体させた「仮面の忍者 赤影」でも、「隠密剣士」同様、牧冬吉さんが白影を演じ、天津さんが甲賀幻妖斉を演じたので、ますます天津さんは当時の子供たちの人気者になります。 この天津さん人気に映画が目をつけないはずがなく、東京映画から時代劇が得意だった東映に移籍されてからは、テレビの風摩小太郎や甲賀幻妖斉そのままと言った類型的な悪役忍者などを良くやられるようになりました。 ですから、天津敏さんの名前を聞いてピンと来る人は、その当時、テレビを観ていた子供たちか、東映のプログラムピクチャーを観ていた世代のどちらかと言う事になり、映画の方ではほとんど脇役、悪役と言ったポジションでしたから、これと言った作品名がなかなか浮かんで来ないのです。 そうした中、個人的に印象に残っている天津さん出演の作品をいくつか挙げてみます。 小田基義監督「やがて青空」(1955)東京映画 同年公開の「ゴジラの逆襲」で知られる小田基義監督は、当時、マンガの実写化等、添え物映画的な軽いタッチのプログラムピクチャーを数多く撮られており、これと言って印象に残る作品にまだ出会えてないのですが、この作品は、そうした小田監督作品の中では良くできたホームコメディ(ラブコメ?)になっていると思います。 主役は強情っ張りなヒロイン桂木津子(おそらく桂木洋子のこと)で、彼女が出会う相手役は小林桂樹。 天津敏さんは、小林桂樹と共に、かつて大学の柔道部で黄金時代を築いた旧友で、今はボート部のコーチをやっている大熊と言う男なのですが、小林桂樹に九州の高校教師にならないかと依頼する役所です。 この当時の天津さんは、今で言うイケメンと言うほどではありませんが長身のがっちりとしたスポーツマンタイプで、まじめそうな見かけだったので、先生役や刑事役等を良くやられており、この作品でもかなり登場場面は多いです。 岡本喜八監督「地獄の饗宴」(1961) 三橋達也主演のピカレスクロマンのような作品で、天津さんは偽刑事の役で登場しています。 確かに刑事に見えると言う外見を巧く利用した役なんですが、あくまでも小遣い稼ぎでイタズラの片棒を担いでいるチンピラと言った感じで、いわゆる悪役ではないです。 船床定男監督「隠密剣士」(1964)「続隠密剣士」(1964) 冒頭に書いたテレビ人気時代劇の東映映画版で、監督、主要なキャスト陣もテレビ版と同じ、天津さんはもちろん敵の首領甲賀竜四郎と風摩小太郎役です。 1作目の方に、当時18歳くらいでデビューしたばかりの藤純子(現:富司純子)さんがくノ一役で出ているのが見所でしょうか。 特に映画版として予算をかけていると言う感じではないので、映画として見応えがあるといるほどではありませんが、天津さんの代表作をスクリーンで観られると言う事が何よりの魅力です。 鈴木則文監督「華麗なる追跡」(1975) 志穂美悦子主演の現代劇アクションなのですが、天津さんは、与党の国会議員、猪俣赴夫役。 ヒトラーの肖像画がかけられた洋館の寝室で、熊の着ぐるみに入って裸の女を愛撫すると言う妙な性的嗜好の悪役を演じておられます。 他にも、松方弘樹主演の怪獣時代劇「怪竜大決戦」(1966)や、その松方弘樹の実父近衛十四郎主演の「忍者狩り」(1964)、若山富三郎主演「賞金稼ぎ」(1969)など、天津さんが似たようなタイプの悪役や忍者役として出ておられる娯楽映画等も楽しめます。

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あぁ水戸黄門 第5部

天津敏

昭和期の俳優 生年 大正10 1921 年2月16日 没年 昭和54 1979 年7月24日 出生地 宮城県桃生郡河南町 本名 天都 学歴〔年〕 宮城県立師範卒 経歴 宮城県下の小学校教師となるが、教員生活にがさして、東京映画のとなる。 昭和30年KR 現・TBS のに合格、「の」などに出演。 37年TBS「隠密剣士」の風魔小太郎役で人気を得、映画版にも出演。 マキノ雅弘監督や後藤浩滋プロデューサーに認められ、39年の「日本俠客伝」より、・では仇役としてなくてはならぬ存在となる。 テレビでは「火の国」 NHK などに出演した。 出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊) 20世紀日本人名事典について の解説 職業 俳優 本名 天都 敏 生年月日 大正10年 2月16日 出生地 宮城県 桃生郡河南町 石巻市 学歴 宮城師範卒 経歴 宮城県下の小学校教師となるが、教員生活に嫌気がさして上京、東京映画の俳優となる。 昭和30年KR TBS のオーディションに合格、「江戸の影法師」などに出演。 37年TBS「隠密剣士」の風魔小太郎役で人気を得、映画版にも出演。 マキノ雅弘監督や後藤浩滋プロデューサーに認められ、39年の「日本侠客伝」より、東映やくざ映画・任侠映画では仇役としてなくてはならぬ存在となる。 テレビでは「火の国」 NHK などに出演した。

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隠密剣士

天津敏

天津敏さんといえば、子供時分の怖いおじさんナンバーワンだった。 最初の擦り込みは、たぶん<隠密剣士>だったろう。 役名は覚えていないが(ネットで検索したら5・6部の風魔小太郎か、7・8部の甲賀金剛のどちらかだと思う)なんだか不気味で怖い人だと思った。 次が、<仮面の忍者・赤影>の甲賀幻妖斎(目の上のグリーンのアイシャドウ、細い眉、天津さんのメイクがバリバリでかっこいい)そして、<水戸黄門>第5部の鉄羅漢玄竜と続いていく。 水戸黄門も、この第5シリーズは天津さんの役が非常によいスパイスとなって、シリーズ中でも傑作だと思う。 悪が際立てば、また、善も際立つのである 主だったその三役以外でも、時代劇や現代劇まで幅広く悪役をこなされていたので、ある時期はほんとうによくお見かけしていた。 最近も、時代劇専門チャンネルなどでよくお見かけする。 仕置人に銭形平次…荻島真一さん版の隠密剣士でも敵役であった。 79年に58歳という若さでお亡くなりになられたときには、最初の怖いおじさんであった天津さんの死に、いたく衝撃を受けたものである。 いつのまにやら、天津敏さんという独自の雰囲気を醸し出される俳優さんに、心を魅かれていたのだなあ…と自分でもびっくりした 先日、赤影の金目教編をDVDで購入した。 やはり、いい。 天津さんの演じる敵役には、何とも言えぬ品と色気がある。 悪い奴でも、つい一目置いてしまう、そんな悪役なのである。 (2003. 15) 名前 天津敏(あまつ・びん) 生年月日 1921年2月16日・1979年、58歳で死去 主な出演作 <日本侠客伝>(1964)、<赤穂城断絶>(1978)ほか TV作品も特撮、時代劇、現代劇に関わらず多数出演 MEMO 東宝ニューフェイスから宣弘社のTV出演を経て、東映の映画などで渋い敵役を演じる.

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