輸血 療法 の 実施 に関する 指針。 輸血の実施方法~副作用

輸血の実施方法~副作用

輸血 療法 の 実施 に関する 指針

輸血検査は、原則として患者の属する医療機関内で実施しますが、まれにしか輸血を行わない医療機関等、自施設で検査が適切に実施できる体制を整えることができない場合は、専門機関(検査センター等)に委託して実施します。 ただし、医療機関および検査センター等の委託施設において判定が困難でさらなる精査が必要な場合には、血液センターで輸血検査の依頼(有料)を受けています。 検査を依頼する場合には、前もって血液センターに連絡してください。 依頼検査の対象は以下の通りですが、輸血を実施することが前提となっています。 なお、交差適合試験については、患者の属する医療機関で行うこととなっており血液センターでの検査は行いません。 <依頼検査の対象> 事前に血液センターと相談の上、依頼してください。 ABO亜型検査(オモテ・ウラ検査不一致を示す場合等)• Rh血液型精査(weak D、Partial D等)• 不規則抗体同定• パネル血球等で抗体の特異性を確定することが困難な場合(複数抗体等)• 間接抗グロブリン試験ですべてのパネル血球の反応が陽性の場合(温式自己抗体、高頻度抗原に対する抗体等)• 医療機関では実施困難な検査技術、試薬を必要とする場合• なお、各血液センターへのお問い合わせは。 輸血前の検査は血清、血漿どちらで行っても良いです。 しかし、凝固が不完全な血清検体には微小フィブリン塊が含まれ、それが赤血球を巻き込むことによりカラム凝集法では偽陽性反応を示すことがあります。 そのためカラム凝集法等自動検査機器で検査する場合は抗凝固剤入りの採血管(EDTA)を使用します。 また、検体希釈が憂慮される液体の抗凝固剤(ヘパリンやACD)は使用しない方が望ましいと言われています。 ちなみに血液センターでは原則的にEDTA加血液を使用して血液型関連検査を行っています。 ABO血液型検査 EDTA加血液又は凝固血液(血清)• Rh血液型検査 EDTA加血液• 不規則抗体同定 EDTA加血液又は凝固血液(血清) (直接抗グロブリン試験陽性の場合はEDTA加血液が必須) 溶血した検体は不規則抗体による溶血反応を見逃すことがあるため、可能であれば再採取してください。 また、やむを得ず溶血した検体を使用した場合にはその旨を記録することが望ましいです。 凍結保存の場合、抗体は6ヶ月安定していますが、交差適合試験に適する検体としては3ヶ月までを推奨するとしています。 なお、輸血2日前の検体では検出されなかった不規則抗体が、輸血当日の検体で検出(抗体価16倍)された症例 1 もあることから、輸血歴等のある患者についてはなるべく輸血当日採血の検体で検査することが好ましいと言えます。 また、赤血球をほとんど含まない血小板濃厚液および新鮮凍結血漿の輸血に際しては、交差適合試験は省略しても良いとなっています。 ただし、原則としてABO同型血を使用します。 Immunopharmacol Immunotoxicol. 2004;26 4 ,645-52. 赤血球の保存にはACD-A液よりリン酸二水素ナトリウムが含まれているCPD液を用いる方が保存初期のpHがACD-A液より高いため、解糖系がより進行し、エネルギー代謝が活発に働き、グルコースの減少およびラクテートの増加が速くなりますが、赤血球寿命に影響を与えるATP及び2,3-DPGの低下は遅くなります。 また赤血球の平均容積が小さく、全血を遠心分離した際の赤血球の充填度の違いから、血漿をより多く分離することができます。 5~5. 赤血球の低温保存に伴うブドウ糖の代謝によってピルビン酸や乳酸が蓄積し、pHが低下することで赤血球の代謝が低下して、エネルギー基質であるATPの産生も減少します。 そのため、ナトリウム-カリウムポンプの機能が低下し、カリウムが赤血球外へ流出します。 また赤血球の物理的溶血も保存に伴うカリウム上昇の原因となります。 一方、輸血後GVHDの予防には放射線照射した製剤が有効ですが、これにより赤血球の細胞膜は傷害を受けて小孔が開き、この小孔を通して上清にカリウムが漏出するため、放射線照射を施していない赤血球製剤に比べて、保存に伴いカリウム濃度は高くなります。 採血当日に15Gyの放射線を照射し、21日間保存した400mL由来のIr-RBC-LRに含まれる上清中の総カリウム量は約7. RBC-LRの色調違いは、献血者の個体差によって生じ、鮮紅色から暗赤色まで一定しません。 一般的には、静脈血は酸素を放出した血液なので暗赤色となります。 しかし、喫煙者では肺の中に多く一酸化炭素が含まれており、これは酸素よりもHbとの結合が強く酸素放出がスムーズでない場合には、静脈血でも鮮紅色となることがあります。 色調異常としては Y. enterocoliticaや S. marcescens等の汚染よる黒色化があります。 汚染された製剤を長期間保存すると細菌が急激に増殖し、それに伴い赤血球が溶血し、血液バッグ全体が黒色化します。 バッグ全体が黒色化する前に、バッグ上層部または下層部に部分的な黒色化が現れ、その後急速にバッグ全体が黒色化することがスパイク実験から確認されており、このような外観変化が現れた場合には、当日の使用を避け、翌日にかけて加速度的に黒色化が進行するか否かを確認することが一つの目安となります。 またバッグ内とセグメント内の血液色調の差にも留意してください。 また、動物実験では赤血球を49. 物理学的な溶血反応は、発熱を伴わない臨床所見(ヘモグロビン尿・高ビリルビン血症・ハプトグロビン低下)が現れ、一度障害を受けた赤血球は、輸血初期に肝臓に取り込まれ、その後脾臓に捕捉されるため輸血効果は低下します。 また過度に溶血した血液の輸血はストローマによる腎不全等の重篤な副作用を起こすこともあります。 溶血を起こすことがあるので、使用は避けてください。 室温への暴露時間については、「輸血療法の実施に関する指針」 1 の中に、「温度管理が不十分な状態では、輸血用血液の各成分は機能低下を来しやすく、他の患者への転用もできなくなる。 」とあります。 カナダやイギリスでは、長い間、赤血球製剤について管理温度外に30分以上保管されたものは使用不可という、いわゆる「30分ルール」が提唱されていましたが、近年、それが60分に延長されました。 アメリカでは管理温度外時間の期限は特に定められていませんが、それぞれの施設でバリデーションを取ったうえで制限時間を定めることとされています 5。 一方、輸血完了時間については、「血液製剤の使用指針」では新生児・小児における赤血球液輸血では6時間以内 6 、欧米諸国 2 ,3 ,4 ,7 では成人の輸血について、4時間以内に完了することとされています。 参考資料• 輸血療法の実施に関する指針(平成26年11月一部改正),厚生労働省医薬食品局血液対策課• Clinical guide to transfusion chapter 9 - Blood administration, Canadian blood services, 2017• The administration o blood components: a British Society for Haematology Guideline, 2017• Circular of information -for the use of human blood and blood components, 2017• Technical manual 19th edition, AABB, 2017• 血液製剤の使用指針 厚生労働省医薬・生活衛生局 平成29年3月• Guide to the preparation, use and quality assurance of blood components 19th edition, 2017 末梢血管からの輸血が原則です。 添付文書に記載しているように、輸血は「ろ過装置を具備した輸血用器具を用いて、静脈内に必要量を輸注する。 」とされ、使用する輸血用器具は「生物学的製剤基準・通則44に規定する輸血に適当と認められた器具であって、そのまま直ちに使用でき、かつ、1回限りの使用で使い捨てるものをいう。 」と定められています。 超低出生体重児等で輸血ルートが確保できない場合に、やむを得ずCVラインから輸血することがあります。 そのとき問題となるのは、輸血用血液製剤と高カロリー輸液との配合変化です。 高カロリー輸液には、各種薬剤が含まれているため輸血用血液製剤との混合は避けるべきで、「輸血は単独で行う」ことのほかに「輸液・輸血用血液製剤切替え時の生食によるラインフラッシュ」が必要となります。 そのため、三方活栓部から留置針までのラインはなるべく短いものを使用してください。 また、三方活栓を用いて輸血された場合は、細菌増殖防止のためにラインを交換するといった注意も必要です。 また、除菌フィルターがセットされている場合、非常に細かいフィルターを使用しているため ポアサイズ0. さらに、中心静脈カテーテルを介する急速大量輸血時には、冷たい血液が心臓に直接灌流されることから心停止の危険性があるので、輸血用血液製剤の加温の適応とされています。 さらに、高カリウム血症のリスクも高まります。 輸血セットには凝集物を捕捉するフィルターが付いており、フィルターが外観からわかる輸血セットと患者側先端コネクター部位の内径部分にある血小板製剤用があります。 血小板製剤用は、凝集物がほとんどない製剤を対象にしており、また製剤のデットボリュームを抑えるためにろ過網が小さく作られています。 そのため、白血球除去前のRC-MAP製剤を輸血すると、その凝集物により目詰まりを起こしていました。 しかし、現在のRBC-LRは、白血球等が除去された製剤なので凝集物の発生が少なく、フィルターの詰まりは極めて少ないと推測されます。 よって、輸血が安全に完了できれば、その輸血セットで使用しても問題ないです。 しかし、コストとベネフィットを考慮するとRBC-LRやFFPは通常の輸血セットを、血小板製剤用はPCに使用することが望ましいと考えられます。 コードについて 輸血用血液製剤には以下のコードが付けられています。 例)照射赤血球濃厚液-LR「日赤」(200mL献血由来) 6342410X3024 6342 (1) 410 (2) X (3) 3 (4) 02 (5) 4 (6) (1)日本標準商品分類コードの87を除いた数字で、薬効を示します (2)成分別の番号 (3)剤型を表す記号 (4)(1)~(3)によって分類された同一分類内での、規格単位番号 (5)同一規格内での、銘柄別に付けられた番号 (6)チェックデジット(前の11桁の読み取りミス等をチェックするための数字) 2. 個別医薬品コード(YJコード) 英数12桁のコードで、統一名収載品目の個々の商品に対して別々のコードを付与したもので、銘柄別収載品目については薬価基準医薬品コードと同一です。 レセプト電算処理システム用コード レセ電算コード、若しくは支払基金コードと呼ばれているもので、医療機関が審査支払機関に提出する磁気レセプトにおいて使用します。 医薬品を示す「6」から始まる9桁の数字です。 バーコードについて 製剤ラベルには血液型、製剤名、製造番号、採血年月日、最終有効年月日、放射線照射血には放射線照射年月日のバーコードを表示しています。 また平成20年7月より平成18年9月15日付厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知「医療用医薬品へのバーコード表示の実施について」に基づいて、新バーコードを表示しています。 開始して3日間は1日あたり1. 血漿交換療法を行った場合に、算定できる疾患は多種にわたり次に示すとおりです。 多発性骨髄腫、マクログロブリン血症、劇症肝炎、薬物中毒、重症筋無力症、悪性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、血栓性血小板減少性紫斑病、重度血液型不適合妊娠、術後肝不全、急性肝不全、多発性硬化症、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎、ギラン・バレー症候群、天疱瘡、類天疱瘡、巣状糸球体硬化症、溶血性尿毒症症候群、家族性高コレステロール血症、閉塞性動脈硬化症、中毒性表皮壊死症、川崎病、スティーブンス・ジョンソン症候群若しくはインヒビターを有する血友病患者、ABO血液型不適合間若しくは抗リンパ球抗体陽性の同種腎移植、ABO血液型不適合間若しくは抗リンパ球抗体陽性の同種肝移植または慢性C型ウイルス肝炎の患者に対して、遠心分離法等に血漿と血漿以外とを分離し、二重ろ過法、血漿吸着法等により有害物質を除去する療法(血漿浄化法)を行った場合• 例) 体重60Kgの患者の場合で、最大1. 冷凍庫の条件として、自記温度記録計と警報装置が付いた冷凍庫を使用し、輸血用血液製剤以外は保管してはいけません。 また、停電時の対策として、自家発電装置付き電源に接続することをお勧めします2。 さらに、運転時バリデーション(日常点検)を実施し、適切な温度管理ができていることを担保しています。 通常の輸血の場合、補充したい成分を補うのが目的であり、同時に輸血する症例は限定されます。 また、感染リスク等を考慮した際、できる限り不必要な輸血は避けるべきです。 しかし、状況により同時輸血が必要な場合が考えられます。 ABO血液型適合の赤血球製剤や血小板製剤と血漿製剤の併用は、他の薬剤と異なり混注による配合変化を起こさないため、主治医が必要と認めた場合は可能と思われます。 ただし、輸血副作用が発生したときに原因がどちらの製剤にあるか、直ぐに判断できないため、両製剤とも輸血を中断せざるを得なくなる可能性があることに留意してください。 なお、赤血球製剤と血漿製剤の併用、いわゆる全血の代わりとしての「抱き合わせ輸血」は適切な使用法とは認められていません。 2gが含まれます。 グルコース:正常血清の約3. コリンエステラーゼ:正常人の献血血液から赤血球と血小板を除いたものがFFPとなりますので、正常の人が持っている酵素等は通常含まれます。 日赤では献血血液に対するコリンエステラーゼの検査は行っていませんが、肝機能障害などでコリンエステラーゼが高値を示す血液はALT高値を示すため輸血用製剤として使用しません。 血小板製剤は血液成分採血に由来する血液保存液(ACD-A液)を含有します。 よって、10単位製剤(200mL)には28. 6mLのACD-A液が含まれていることになります。 ACD-A液にはクエン酸0. 229g、クエン酸ナトリウムは約0. 629g含有されている計算になります。 採血当日 (照射前) 146. 4 (照射後) 146. 6 24時間 148. 7 48時間 138. 3 72時間 137. 0 96時間 136. 2 血小板製剤を振とうする目的は、バッグ内の乳酸の拡散と、ガス交換の促進です。 血小板は酸素供給量が十分な場合は好気的解糖によりエネルギーを得ていますが、酸素が不足すると嫌気的解糖が進み乳酸が産生され、血漿中の重炭酸との平衡反応で二酸化炭素を生じます。 緩衝能を超える乳酸が蓄積すると血漿中のpHが低下し、その結果、血小板形態が円盤状から球状へ変化し、ATP含量も減少することで血小板機能が低下します。 血小板製剤のバッグには適当なガス透過性があり、振とうすることで血小板周囲の乳酸が拡散されるとともにガス交換が促進され、バッグ内は適当なpHが維持され血小板機能が良好に保たれることになります。 また、血小板製剤中の遊離血漿鉄は表皮ブドウ球菌の発育を促進させることが報告されています。 pHの低下により遊離血漿鉄が増加し、細菌増殖リスクを高めることから、振とうによるpH低下防止は感染防御にもつながると考えられます。 振とうが極端に激しいと血小板が活性化し凝集する場合があるので注意が必要です。 振とう器がない場合には30分ごとに手で軽く振とう操作を行うことで血小板機能を維持することができます。 血小板自体はRh D 抗原を発現していないため、Rh D 陰性患者にRh D 陽性のPCを輸血しても効果は得られます。 しかし微量ですが赤血球が混入しているので抗Dの産生に注意が必要です。 輸血療法の実施に関する指針では、患者がRh D 陰性で将来妊娠の可能性のある患者にはできるだけRh D 陰性由来のものを用いること、また血液製剤の使用指針では、患者がRh D 陰性の場合には、Rh D 陰性の血小板濃厚液の使用が望ましく、特に妊娠可能な女性では推奨されるが、緊急の場合にはRh D 陽性の血小板濃厚液を使用しても良いとあります。 Rh D 陰性患者にRh D 陽性赤血球が0. 5~1. 0mL輸血されると半数に抗Dが産生されます(血小板製剤中の含有赤血球数は血小板製剤-Q2参照)。 2~0. 5mL)。 血小板製剤の反復輸血を要する患者は免疫抑制剤の投与例が多く、抗Dの産生頻度は低いといわれています。 上述の指針には、Rh D 陽性の血小板濃厚液を用いた場合には、抗D免疫グロブリン RHIG の投与により抗Dの産生を予防できる場合がある、と記載されています。 国内で販売されている筋注製剤では1バイアルでRh D 陽性赤血球10~12. 5mL程度が破壊されると推定されます。 ただしRh D 不適合輸血による抗D産生予防のためのRHIGは保険適応とはなりません。 なお、抗D免疫グロブリンは既に抗Dを保有している患者への投与は無効です。 血液製剤の使用指針では、「ABO血液型同型血小板濃厚液が入手困難な場合はABO血液型不適合の血小板濃厚液を使用する。 この場合、血小板濃厚液中の抗A、抗B抗体価による溶血の可能性に注意する。 また、患者の抗A、抗B抗体価が極めて高い場合には、ABO血液型不適合血小板輸血では十分な効果が期待できないことがある。 」となっています。 しかし、PC-HLA-LRは血小板輸血効果を得るためにHLAの適合性を優先させます。 そのため、ABO同型の適合献血者数が少ない患者に対してはABO血液型不適合のPC-HLAが供給される場合があります。 ABO不適合PC-HLA-LR輸血に関しては次の2点に注意が必要です。 一つは、製剤中の抗A、抗B抗体が患者の赤血球と反応し溶血を起こす場合があること(血漿不適合:plasma incompatible)で、もう一つは患者血清中の抗A、抗B抗体が輸血した血小板と反応することで血小板輸血不応を示す場合があること(血小板不適合:platelet incompatible)です。 いずれの反応も、抗A、抗B抗体価と血小板上のA、B抗原量に左右され、同一献血者由来の製剤でも反応を起こす患者と起こさない患者がいます。 血漿不適合では、生理食塩液法で抗A抗体価128倍のPC-HLA輸血により溶血副作用を発症した事例が報告されていることから、抗A、抗B抗体価が128倍以上の場合は医療機関に情報提供をしています。 この場合の使用は、医療機関の医師に判断を委ねていますが、時間的な余裕があれば別のPC-HLAの選択や洗浄操作により抗A、抗B抗体価を低減させるといった対応が考えられます。 スワーリング(Swirling)とは、血漿に再浮遊させた血小板を光源下で揺らしたとき、流動する血小板が光を乱反射することで生じる光の渦のことです。 スワーリングを目視で確認することは血小板の形態を客観的に評価する方法として国際輸血学会 ISBT によりその有用性が認められています。 血小板が円盤状のときは、反射光が偏った方向に屈折するためスワーリングが認められます。 しかし、血小板が保存日数の経過や保存状態により偽足を伴った形態や球状に変化すると、光の散乱が一様になりスワーリングは消失します。 そのため、スワーリングは血小板製剤の品質を確認する簡便な外観試験方法として利用されています。 スワーリングの判定は、判定者がPCバッグを白色光源下(50~100W)にかざしながら軽く揺らし、30~70cmの離れた距離からバッグ内を観察します。 スワーリングが確認しにくい場合は、バッグの厚さを薄くして、電気スタンド等を用いて光を当てることで確認しやすくなります。 <スワーリング消失する場合>• 長期に静置保存したPC pHが低下し、血小板の形態が、円盤状から偽足突出、球形化を起こし、スワーリングが消失します。 このような血小板は機能の低下がみられます。 低温にさらされたPC pHの低下や凝集能の低下は認められませんが、球形化によりスワーリングが消失します。 細菌に汚染されたPC「多くは、スワーリングが消失します。 しかし、細菌(S. epidermidisが有名)によっては、菌が繁殖しても外観の変化が全く認められずスワーリングが消失しない場合があります。 スワーリングの動画は。 「血液製剤の使用指針」には「原則として,ABO 血液型の同型の血小板濃厚液を使用する。 (中略)患者が D(Rho)陰性の場合には,D(Rho)陰性の血小板濃厚液を使用することが望ましく,特に妊娠可能な女性では推奨される。 しかし,緊急の場合には,D(Rho)陽性の血小板濃厚液を使用してもよい。 」とあり、「輸血療法の実施に関する指針」では「Rho(D)抗原が陰性と判明したときは,Rho(D)陰性の血液の入手に努める。 Rho(D)陰性を 優先して ABO 血液型は異型であるが適合の血液(異型適合血)を使用してもよい。 特に患者が女児又は妊娠可能な女性で Rho(D)陽性の血液を輸血した場合は,できるだけ早く Rho(D)陰性の 血液に切り替える。 」とあります。 どちらを優先するかは患者の状況やRh D 抗原陰性血小板製剤入手の可否などを考慮し、適応を決定してください。

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輸血療法の実施に関する指針の一部改正について

輸血 療法 の 実施 に関する 指針

(2)当該保険医療機関の輸血部門において、臨床検査技師が常時配置されており、専従の常勤臨床検査技師が1名以上配置されていること。 (3)当該保険医療機関の輸血部門において、輸血用血液製剤及びアルブミン製剤(加熱人血漿たん白を含む。 )の一元管理がなされていること。 (4)次に掲げる輸血用血液検査が常時実施できる体制が構築されていること。 ABO血液型、• Rh(D)血液型、• 血液交叉試験又は間接Coombs検査、• 不規則抗体検査 (5)輸血療法委員会が設置され、年6回以上開催されるとともに、血液製剤の使用実態の報告がなされる等、輸血実施に当たっての適正化の取組がなされていること。 (6)輸血前後の感染症検査の実施又は輸血前の検体の保存が行われ、輸血に係る副作用監視体制が構築されていること。 (7)(5)、(6)及び血液製剤の使用に当たっては、「「輸血療法の実施に関する指針」及び 「血液製剤の使用指針」の一部改正について」(平成26年11月12日付薬食発1112第12号厚生労働省医薬食品局長通知)を遵守し適正に実施されていること。 特に、血液製剤の使用に当たっては、投与直前の検査値の把握に努めるとともに、これらの検査値及び患者の病態を踏まえ、その適切な実施に配慮されていること。 (2)当該保険医療機関の輸血部門において、専任の常勤臨床検査技師が1名以上配置されていること。 (3)当該保険医療機関の輸血部門において輸血用血液製剤の一元管理がなされていること。 54未満であり、かつ、アルブミン製剤の使用量を赤血球濃厚液(MAP)の使用量で除した値が 2未満であること。 なお、新鮮凍結血漿(FFP)及びアルブミン製剤の使用量を赤血球濃厚液(MAP)の使用量で除した値は次により算出すること。 27未満であり、かつ、アルブミン製剤の使用量を赤血球濃厚液(MAP)の使用量で除した値が 2未満であること。 なお、新鮮凍結血漿(FFP)及びアルブミン製剤の使用量を赤血球濃厚液(MAP)の使用量で除した値は次により算出すること。 (2)関係学会から示された指針の要件を満たし、その旨が登録されている常勤の医師及び看護師がそれぞれ1名以上配置されていること。 (問3)「注3」における貯血式自己血輸血管理体制加算の施設基準に、「関係学会から示された指針の要件を満たし、その旨が登録されている常勤の医師が1名以上配置されていること。 」とあるが、「関係学会から示された指針」、「その旨が登録されている」とはそれぞれどのようなものを指すのか。 (答)「関係学会から示された指針」とは日本自己血輸血学会の貯血式自己血輸血実施指針を指す。 「その旨が登録されている」とは、現時点では、学会認定・自己血輸血医師看護師制度協議会が発行している学会認定・自己血輸血責任医師認定証が交付され、当該認定証が確認できる場合を指すものとする。

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輸血検査は、原則として患者の属する医療機関内で実施しますが、まれにしか輸血を行わない医療機関等、自施設で検査が適切に実施できる体制を整えることができない場合は、専門機関(検査センター等)に委託して実施します。 ただし、医療機関および検査センター等の委託施設において判定が困難でさらなる精査が必要な場合には、血液センターで輸血検査の依頼(有料)を受けています。 検査を依頼する場合には、前もって血液センターに連絡してください。 依頼検査の対象は以下の通りですが、輸血を実施することが前提となっています。 なお、交差適合試験については、患者の属する医療機関で行うこととなっており血液センターでの検査は行いません。 <依頼検査の対象> 事前に血液センターと相談の上、依頼してください。 ABO亜型検査(オモテ・ウラ検査不一致を示す場合等)• Rh血液型精査(weak D、Partial D等)• 不規則抗体同定• パネル血球等で抗体の特異性を確定することが困難な場合(複数抗体等)• 間接抗グロブリン試験ですべてのパネル血球の反応が陽性の場合(温式自己抗体、高頻度抗原に対する抗体等)• 医療機関では実施困難な検査技術、試薬を必要とする場合• なお、各血液センターへのお問い合わせは。 輸血前の検査は血清、血漿どちらで行っても良いです。 しかし、凝固が不完全な血清検体には微小フィブリン塊が含まれ、それが赤血球を巻き込むことによりカラム凝集法では偽陽性反応を示すことがあります。 そのためカラム凝集法等自動検査機器で検査する場合は抗凝固剤入りの採血管(EDTA)を使用します。 また、検体希釈が憂慮される液体の抗凝固剤(ヘパリンやACD)は使用しない方が望ましいと言われています。 ちなみに血液センターでは原則的にEDTA加血液を使用して血液型関連検査を行っています。 ABO血液型検査 EDTA加血液又は凝固血液(血清)• Rh血液型検査 EDTA加血液• 不規則抗体同定 EDTA加血液又は凝固血液(血清) (直接抗グロブリン試験陽性の場合はEDTA加血液が必須) 溶血した検体は不規則抗体による溶血反応を見逃すことがあるため、可能であれば再採取してください。 また、やむを得ず溶血した検体を使用した場合にはその旨を記録することが望ましいです。 凍結保存の場合、抗体は6ヶ月安定していますが、交差適合試験に適する検体としては3ヶ月までを推奨するとしています。 なお、輸血2日前の検体では検出されなかった不規則抗体が、輸血当日の検体で検出(抗体価16倍)された症例 1 もあることから、輸血歴等のある患者についてはなるべく輸血当日採血の検体で検査することが好ましいと言えます。 また、赤血球をほとんど含まない血小板濃厚液および新鮮凍結血漿の輸血に際しては、交差適合試験は省略しても良いとなっています。 ただし、原則としてABO同型血を使用します。 Immunopharmacol Immunotoxicol. 2004;26 4 ,645-52. 赤血球の保存にはACD-A液よりリン酸二水素ナトリウムが含まれているCPD液を用いる方が保存初期のpHがACD-A液より高いため、解糖系がより進行し、エネルギー代謝が活発に働き、グルコースの減少およびラクテートの増加が速くなりますが、赤血球寿命に影響を与えるATP及び2,3-DPGの低下は遅くなります。 また赤血球の平均容積が小さく、全血を遠心分離した際の赤血球の充填度の違いから、血漿をより多く分離することができます。 5~5. 赤血球の低温保存に伴うブドウ糖の代謝によってピルビン酸や乳酸が蓄積し、pHが低下することで赤血球の代謝が低下して、エネルギー基質であるATPの産生も減少します。 そのため、ナトリウム-カリウムポンプの機能が低下し、カリウムが赤血球外へ流出します。 また赤血球の物理的溶血も保存に伴うカリウム上昇の原因となります。 一方、輸血後GVHDの予防には放射線照射した製剤が有効ですが、これにより赤血球の細胞膜は傷害を受けて小孔が開き、この小孔を通して上清にカリウムが漏出するため、放射線照射を施していない赤血球製剤に比べて、保存に伴いカリウム濃度は高くなります。 採血当日に15Gyの放射線を照射し、21日間保存した400mL由来のIr-RBC-LRに含まれる上清中の総カリウム量は約7. RBC-LRの色調違いは、献血者の個体差によって生じ、鮮紅色から暗赤色まで一定しません。 一般的には、静脈血は酸素を放出した血液なので暗赤色となります。 しかし、喫煙者では肺の中に多く一酸化炭素が含まれており、これは酸素よりもHbとの結合が強く酸素放出がスムーズでない場合には、静脈血でも鮮紅色となることがあります。 色調異常としては Y. enterocoliticaや S. marcescens等の汚染よる黒色化があります。 汚染された製剤を長期間保存すると細菌が急激に増殖し、それに伴い赤血球が溶血し、血液バッグ全体が黒色化します。 バッグ全体が黒色化する前に、バッグ上層部または下層部に部分的な黒色化が現れ、その後急速にバッグ全体が黒色化することがスパイク実験から確認されており、このような外観変化が現れた場合には、当日の使用を避け、翌日にかけて加速度的に黒色化が進行するか否かを確認することが一つの目安となります。 またバッグ内とセグメント内の血液色調の差にも留意してください。 また、動物実験では赤血球を49. 物理学的な溶血反応は、発熱を伴わない臨床所見(ヘモグロビン尿・高ビリルビン血症・ハプトグロビン低下)が現れ、一度障害を受けた赤血球は、輸血初期に肝臓に取り込まれ、その後脾臓に捕捉されるため輸血効果は低下します。 また過度に溶血した血液の輸血はストローマによる腎不全等の重篤な副作用を起こすこともあります。 溶血を起こすことがあるので、使用は避けてください。 室温への暴露時間については、「輸血療法の実施に関する指針」 1 の中に、「温度管理が不十分な状態では、輸血用血液の各成分は機能低下を来しやすく、他の患者への転用もできなくなる。 」とあります。 カナダやイギリスでは、長い間、赤血球製剤について管理温度外に30分以上保管されたものは使用不可という、いわゆる「30分ルール」が提唱されていましたが、近年、それが60分に延長されました。 アメリカでは管理温度外時間の期限は特に定められていませんが、それぞれの施設でバリデーションを取ったうえで制限時間を定めることとされています 5。 一方、輸血完了時間については、「血液製剤の使用指針」では新生児・小児における赤血球液輸血では6時間以内 6 、欧米諸国 2 ,3 ,4 ,7 では成人の輸血について、4時間以内に完了することとされています。 参考資料• 輸血療法の実施に関する指針(平成26年11月一部改正),厚生労働省医薬食品局血液対策課• Clinical guide to transfusion chapter 9 - Blood administration, Canadian blood services, 2017• The administration o blood components: a British Society for Haematology Guideline, 2017• Circular of information -for the use of human blood and blood components, 2017• Technical manual 19th edition, AABB, 2017• 血液製剤の使用指針 厚生労働省医薬・生活衛生局 平成29年3月• Guide to the preparation, use and quality assurance of blood components 19th edition, 2017 末梢血管からの輸血が原則です。 添付文書に記載しているように、輸血は「ろ過装置を具備した輸血用器具を用いて、静脈内に必要量を輸注する。 」とされ、使用する輸血用器具は「生物学的製剤基準・通則44に規定する輸血に適当と認められた器具であって、そのまま直ちに使用でき、かつ、1回限りの使用で使い捨てるものをいう。 」と定められています。 超低出生体重児等で輸血ルートが確保できない場合に、やむを得ずCVラインから輸血することがあります。 そのとき問題となるのは、輸血用血液製剤と高カロリー輸液との配合変化です。 高カロリー輸液には、各種薬剤が含まれているため輸血用血液製剤との混合は避けるべきで、「輸血は単独で行う」ことのほかに「輸液・輸血用血液製剤切替え時の生食によるラインフラッシュ」が必要となります。 そのため、三方活栓部から留置針までのラインはなるべく短いものを使用してください。 また、三方活栓を用いて輸血された場合は、細菌増殖防止のためにラインを交換するといった注意も必要です。 また、除菌フィルターがセットされている場合、非常に細かいフィルターを使用しているため ポアサイズ0. さらに、中心静脈カテーテルを介する急速大量輸血時には、冷たい血液が心臓に直接灌流されることから心停止の危険性があるので、輸血用血液製剤の加温の適応とされています。 さらに、高カリウム血症のリスクも高まります。 輸血セットには凝集物を捕捉するフィルターが付いており、フィルターが外観からわかる輸血セットと患者側先端コネクター部位の内径部分にある血小板製剤用があります。 血小板製剤用は、凝集物がほとんどない製剤を対象にしており、また製剤のデットボリュームを抑えるためにろ過網が小さく作られています。 そのため、白血球除去前のRC-MAP製剤を輸血すると、その凝集物により目詰まりを起こしていました。 しかし、現在のRBC-LRは、白血球等が除去された製剤なので凝集物の発生が少なく、フィルターの詰まりは極めて少ないと推測されます。 よって、輸血が安全に完了できれば、その輸血セットで使用しても問題ないです。 しかし、コストとベネフィットを考慮するとRBC-LRやFFPは通常の輸血セットを、血小板製剤用はPCに使用することが望ましいと考えられます。 コードについて 輸血用血液製剤には以下のコードが付けられています。 例)照射赤血球濃厚液-LR「日赤」(200mL献血由来) 6342410X3024 6342 (1) 410 (2) X (3) 3 (4) 02 (5) 4 (6) (1)日本標準商品分類コードの87を除いた数字で、薬効を示します (2)成分別の番号 (3)剤型を表す記号 (4)(1)~(3)によって分類された同一分類内での、規格単位番号 (5)同一規格内での、銘柄別に付けられた番号 (6)チェックデジット(前の11桁の読み取りミス等をチェックするための数字) 2. 個別医薬品コード(YJコード) 英数12桁のコードで、統一名収載品目の個々の商品に対して別々のコードを付与したもので、銘柄別収載品目については薬価基準医薬品コードと同一です。 レセプト電算処理システム用コード レセ電算コード、若しくは支払基金コードと呼ばれているもので、医療機関が審査支払機関に提出する磁気レセプトにおいて使用します。 医薬品を示す「6」から始まる9桁の数字です。 バーコードについて 製剤ラベルには血液型、製剤名、製造番号、採血年月日、最終有効年月日、放射線照射血には放射線照射年月日のバーコードを表示しています。 また平成20年7月より平成18年9月15日付厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知「医療用医薬品へのバーコード表示の実施について」に基づいて、新バーコードを表示しています。 開始して3日間は1日あたり1. 血漿交換療法を行った場合に、算定できる疾患は多種にわたり次に示すとおりです。 多発性骨髄腫、マクログロブリン血症、劇症肝炎、薬物中毒、重症筋無力症、悪性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、血栓性血小板減少性紫斑病、重度血液型不適合妊娠、術後肝不全、急性肝不全、多発性硬化症、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎、ギラン・バレー症候群、天疱瘡、類天疱瘡、巣状糸球体硬化症、溶血性尿毒症症候群、家族性高コレステロール血症、閉塞性動脈硬化症、中毒性表皮壊死症、川崎病、スティーブンス・ジョンソン症候群若しくはインヒビターを有する血友病患者、ABO血液型不適合間若しくは抗リンパ球抗体陽性の同種腎移植、ABO血液型不適合間若しくは抗リンパ球抗体陽性の同種肝移植または慢性C型ウイルス肝炎の患者に対して、遠心分離法等に血漿と血漿以外とを分離し、二重ろ過法、血漿吸着法等により有害物質を除去する療法(血漿浄化法)を行った場合• 例) 体重60Kgの患者の場合で、最大1. 冷凍庫の条件として、自記温度記録計と警報装置が付いた冷凍庫を使用し、輸血用血液製剤以外は保管してはいけません。 また、停電時の対策として、自家発電装置付き電源に接続することをお勧めします2。 さらに、運転時バリデーション(日常点検)を実施し、適切な温度管理ができていることを担保しています。 通常の輸血の場合、補充したい成分を補うのが目的であり、同時に輸血する症例は限定されます。 また、感染リスク等を考慮した際、できる限り不必要な輸血は避けるべきです。 しかし、状況により同時輸血が必要な場合が考えられます。 ABO血液型適合の赤血球製剤や血小板製剤と血漿製剤の併用は、他の薬剤と異なり混注による配合変化を起こさないため、主治医が必要と認めた場合は可能と思われます。 ただし、輸血副作用が発生したときに原因がどちらの製剤にあるか、直ぐに判断できないため、両製剤とも輸血を中断せざるを得なくなる可能性があることに留意してください。 なお、赤血球製剤と血漿製剤の併用、いわゆる全血の代わりとしての「抱き合わせ輸血」は適切な使用法とは認められていません。 2gが含まれます。 グルコース:正常血清の約3. コリンエステラーゼ:正常人の献血血液から赤血球と血小板を除いたものがFFPとなりますので、正常の人が持っている酵素等は通常含まれます。 日赤では献血血液に対するコリンエステラーゼの検査は行っていませんが、肝機能障害などでコリンエステラーゼが高値を示す血液はALT高値を示すため輸血用製剤として使用しません。 血小板製剤は血液成分採血に由来する血液保存液(ACD-A液)を含有します。 よって、10単位製剤(200mL)には28. 6mLのACD-A液が含まれていることになります。 ACD-A液にはクエン酸0. 229g、クエン酸ナトリウムは約0. 629g含有されている計算になります。 採血当日 (照射前) 146. 4 (照射後) 146. 6 24時間 148. 7 48時間 138. 3 72時間 137. 0 96時間 136. 2 血小板製剤を振とうする目的は、バッグ内の乳酸の拡散と、ガス交換の促進です。 血小板は酸素供給量が十分な場合は好気的解糖によりエネルギーを得ていますが、酸素が不足すると嫌気的解糖が進み乳酸が産生され、血漿中の重炭酸との平衡反応で二酸化炭素を生じます。 緩衝能を超える乳酸が蓄積すると血漿中のpHが低下し、その結果、血小板形態が円盤状から球状へ変化し、ATP含量も減少することで血小板機能が低下します。 血小板製剤のバッグには適当なガス透過性があり、振とうすることで血小板周囲の乳酸が拡散されるとともにガス交換が促進され、バッグ内は適当なpHが維持され血小板機能が良好に保たれることになります。 また、血小板製剤中の遊離血漿鉄は表皮ブドウ球菌の発育を促進させることが報告されています。 pHの低下により遊離血漿鉄が増加し、細菌増殖リスクを高めることから、振とうによるpH低下防止は感染防御にもつながると考えられます。 振とうが極端に激しいと血小板が活性化し凝集する場合があるので注意が必要です。 振とう器がない場合には30分ごとに手で軽く振とう操作を行うことで血小板機能を維持することができます。 血小板自体はRh D 抗原を発現していないため、Rh D 陰性患者にRh D 陽性のPCを輸血しても効果は得られます。 しかし微量ですが赤血球が混入しているので抗Dの産生に注意が必要です。 輸血療法の実施に関する指針では、患者がRh D 陰性で将来妊娠の可能性のある患者にはできるだけRh D 陰性由来のものを用いること、また血液製剤の使用指針では、患者がRh D 陰性の場合には、Rh D 陰性の血小板濃厚液の使用が望ましく、特に妊娠可能な女性では推奨されるが、緊急の場合にはRh D 陽性の血小板濃厚液を使用しても良いとあります。 Rh D 陰性患者にRh D 陽性赤血球が0. 5~1. 0mL輸血されると半数に抗Dが産生されます(血小板製剤中の含有赤血球数は血小板製剤-Q2参照)。 2~0. 5mL)。 血小板製剤の反復輸血を要する患者は免疫抑制剤の投与例が多く、抗Dの産生頻度は低いといわれています。 上述の指針には、Rh D 陽性の血小板濃厚液を用いた場合には、抗D免疫グロブリン RHIG の投与により抗Dの産生を予防できる場合がある、と記載されています。 国内で販売されている筋注製剤では1バイアルでRh D 陽性赤血球10~12. 5mL程度が破壊されると推定されます。 ただしRh D 不適合輸血による抗D産生予防のためのRHIGは保険適応とはなりません。 なお、抗D免疫グロブリンは既に抗Dを保有している患者への投与は無効です。 血液製剤の使用指針では、「ABO血液型同型血小板濃厚液が入手困難な場合はABO血液型不適合の血小板濃厚液を使用する。 この場合、血小板濃厚液中の抗A、抗B抗体価による溶血の可能性に注意する。 また、患者の抗A、抗B抗体価が極めて高い場合には、ABO血液型不適合血小板輸血では十分な効果が期待できないことがある。 」となっています。 しかし、PC-HLA-LRは血小板輸血効果を得るためにHLAの適合性を優先させます。 そのため、ABO同型の適合献血者数が少ない患者に対してはABO血液型不適合のPC-HLAが供給される場合があります。 ABO不適合PC-HLA-LR輸血に関しては次の2点に注意が必要です。 一つは、製剤中の抗A、抗B抗体が患者の赤血球と反応し溶血を起こす場合があること(血漿不適合:plasma incompatible)で、もう一つは患者血清中の抗A、抗B抗体が輸血した血小板と反応することで血小板輸血不応を示す場合があること(血小板不適合:platelet incompatible)です。 いずれの反応も、抗A、抗B抗体価と血小板上のA、B抗原量に左右され、同一献血者由来の製剤でも反応を起こす患者と起こさない患者がいます。 血漿不適合では、生理食塩液法で抗A抗体価128倍のPC-HLA輸血により溶血副作用を発症した事例が報告されていることから、抗A、抗B抗体価が128倍以上の場合は医療機関に情報提供をしています。 この場合の使用は、医療機関の医師に判断を委ねていますが、時間的な余裕があれば別のPC-HLAの選択や洗浄操作により抗A、抗B抗体価を低減させるといった対応が考えられます。 スワーリング(Swirling)とは、血漿に再浮遊させた血小板を光源下で揺らしたとき、流動する血小板が光を乱反射することで生じる光の渦のことです。 スワーリングを目視で確認することは血小板の形態を客観的に評価する方法として国際輸血学会 ISBT によりその有用性が認められています。 血小板が円盤状のときは、反射光が偏った方向に屈折するためスワーリングが認められます。 しかし、血小板が保存日数の経過や保存状態により偽足を伴った形態や球状に変化すると、光の散乱が一様になりスワーリングは消失します。 そのため、スワーリングは血小板製剤の品質を確認する簡便な外観試験方法として利用されています。 スワーリングの判定は、判定者がPCバッグを白色光源下(50~100W)にかざしながら軽く揺らし、30~70cmの離れた距離からバッグ内を観察します。 スワーリングが確認しにくい場合は、バッグの厚さを薄くして、電気スタンド等を用いて光を当てることで確認しやすくなります。 <スワーリング消失する場合>• 長期に静置保存したPC pHが低下し、血小板の形態が、円盤状から偽足突出、球形化を起こし、スワーリングが消失します。 このような血小板は機能の低下がみられます。 低温にさらされたPC pHの低下や凝集能の低下は認められませんが、球形化によりスワーリングが消失します。 細菌に汚染されたPC「多くは、スワーリングが消失します。 しかし、細菌(S. epidermidisが有名)によっては、菌が繁殖しても外観の変化が全く認められずスワーリングが消失しない場合があります。 スワーリングの動画は。 「血液製剤の使用指針」には「原則として,ABO 血液型の同型の血小板濃厚液を使用する。 (中略)患者が D(Rho)陰性の場合には,D(Rho)陰性の血小板濃厚液を使用することが望ましく,特に妊娠可能な女性では推奨される。 しかし,緊急の場合には,D(Rho)陽性の血小板濃厚液を使用してもよい。 」とあり、「輸血療法の実施に関する指針」では「Rho(D)抗原が陰性と判明したときは,Rho(D)陰性の血液の入手に努める。 Rho(D)陰性を 優先して ABO 血液型は異型であるが適合の血液(異型適合血)を使用してもよい。 特に患者が女児又は妊娠可能な女性で Rho(D)陽性の血液を輸血した場合は,できるだけ早く Rho(D)陰性の 血液に切り替える。 」とあります。 どちらを優先するかは患者の状況やRh D 抗原陰性血小板製剤入手の可否などを考慮し、適応を決定してください。

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