非 再生 性 貧血 猫。 血液内科

【獣医が教える】猫の貧血を引き起こす疾患 −原因から治療法まで−|ねこのきもちWEB MAGAZINE

非 再生 性 貧血 猫

血液の病気には実に多くの種類の病気があり、罹患動物の多くは重篤な症状を起こしていることが多い為、いかに迅速かつ確実に診断を下し、速やかに適切な治療を行うことがとても重要になります。 しかし、この血液疾患の診断や治療には高い専門性を必要とし、比較的簡単に診断出来る疾患から高度な検査が必要な疾患まで様々であり、またその治療選択にも的確な判断が求められる疾患といえます。 当院では、症例に合わせて診断に必要な各種検査や骨髄検査などを確実に行い、確定診断後にそれぞれの疾患に沿った治療を実施しています。 血液疾患の経験症例数は非常に多く、学術発表も積極的に行っており、他院からの紹介症例も数多く受け付けております。 お気軽にご相談下さい。 血液には赤血球・白血球・血小板の3種類の血液細胞が存在しており、それぞれの細胞はその特性に合わせた重要な仕事を担っています。 これら血液細胞は、血液の造血工場である骨髄 骨の中 で産生されています。 呼吸によって肺から取り込まれた酸素と結合し、血液循環により体全体に酸素を運搬する重要な仕事を行っています。 また、二酸化炭素の排出も行っており、体の酸素・二酸化炭素のバランスをとっています。 赤血球の数が減少すると「貧血」という病態になり、酸素運搬に支障が生じ体は酸素不足に陥り、多くの臓器の機能低下を招きます。 逆に、赤血球の数が増加すると「多血症」という病態になり、血液の循環が悪くなり、血管が詰まりやすくなります。 細菌、ウイルスなどの異物が体の中に侵入することに対抗して体を守ってくれるのが白血球です。 白血球には多くの種類が存在し、好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球に分けられ、それぞれが異なった役割を担っています。 白血球の数が増加すると「白血球増加症」という病態になり、体の中で感染や炎症などが起きていることが示唆されます。 白血球の数が減少すると「白血球減少症」という病態になり、体を守る白血球が少ないことから危険な状態となります。 出血を止める「止血」に必要不可欠な細胞です。 血管が損傷し出血が始まると、活性化し損傷部位に集まり止血機能を発揮して出血を止めます。 血小板の数が減少すると「血小板減少症」という病態になり、止血機能に障害が生じます。 血小板の数が増加すると「血小板増多症」という病態になり、これも時に止血機能に障害が生じます。 ペットの血液疾患において、この貧血が最も多く見られる異常の一つであり、かつ罹患動物は深刻な容態を呈していることが多いため、原因を速やかに特定することがとても大切です。 原因により「赤血球の喪失」「赤血球の産生障害」「分布異常」に大別されます。 1 赤血球の喪失:出血、溶血など。 出血を止めることが最優先であり、時に輸血も行います。 原因により、以下に分類されます。 感染症:レプトスピラ症、バベシア症、ヘモプラズマ症など。 抗体による破壊:免疫介在性溶血性貧血、不適合輸血など。 機械的破壊:微小血管循環障害、フィラリア症、DIC 播種性血管内凝固症候群 など。 ハインツ小体性貧血:タマネギ中毒、猫の糖尿病など。 細胞膜異常:低リン血症、酵素欠損など。 2 赤血球の産生障害:鉄欠乏、慢性疾患による貧血、腎性貧血、非再生性免疫介在性貧血、 赤芽球癆、再生不良性貧血、骨髄異形成症候群、白血病、骨髄癆など。 非再生性免疫介在性貧血:多染性赤芽球から多染性赤血球までの過程において免疫学的破壊を 受けることで発生する貧血。 赤芽球癆:骨髄において赤血球系細胞のみが著減あるいは消失することで発生する貧血。 再生不良性貧血:末梢血において汎血球減少症を示し、骨髄においては細胞密度の低下を示す。 免疫介在性汎血球減少症:赤血球、好中球、血小板が免疫学的破壊を受けて汎血球減少症を 呈する。 骨髄異形成症候群:骨髄細胞の分化成熟に異常があり、正常な血液細胞を作り出せない 無効造血の状態にあるため、貧血や血小板減少症、好中球減少症などを 起こします。 白血病:造血細胞由来の細胞が骨髄においてクローン性に増殖する血液のがん。 白血病細胞の増殖のため正常な造血が成されず、貧血や血小板減少症、 好中球減少症などを起こします。 3 分布異常:脾機能亢進症。 ・症状:貧血を呈し、虚脱状態で来院。 ・診断:脾臓に発生した腫瘤の破裂による腹腔内出血。 ・治療:外科手術による脾臓摘出手術、輸血。 ・病理組織学的診断:脾臓血管肉腫。 ・経緯:3週間前に近医にて脾臓腫瘤が見つかり摘出手術を受ける。 脾臓腫瘤の病理組織学的診断は軟部組織肉腫。 ・症状:食欲廃絶、貧血を呈して来院。 ・診断:バベシア症。 脾臓摘出によりバベシアが顕在化したとみられる。 ・治療:アトバコン、輸血。 ・経過:貧血は改善し、血液塗抹上ではバベシアは見つからないが、 PCR検査ではBabesia gibsoniが検出されており、再発の懸念がある。 ・経緯:2日前に食欲不振により福岡夜間救急動物病院を受診し、貧血を指摘される。 かかりつけの動物病院から当院へ紹介受診。 ・症状:食欲低下、貧血を呈して来院。 ・診断:ヘモプラズマ症、猫エイズウイルス感染症。 PCR検査でMycoplasma haemophilusが検出。 ・治療:プレドニゾロン、ドキシサイクリン。 ・経過:貧血は改善し、血液塗抹上ではヘモプラズマは消失、 PCR検査ではMycoplasma haemophilusが検出されなくなった。 ・症状:食欲廃絶、呼吸促迫、再生性貧血を呈して来院。 ・診断:免疫介在性溶血性貧血。 ・治療:輸血、プレドニゾロン、アザチオプリン。 ・経過:寛解し、貧血は改善。 ・経緯:近医にて貧血を指摘され当院へ紹介受診。 ・症状:食欲不振、呼吸促迫、貧血を呈して来院。 ・診断:脾臓に発生した腫瘍によるDIC。 ・治療:低分子ヘパリン、外科手術による脾臓摘出手術、輸血。 ・病理組織学的診断:脾臓血管肉腫。 ・経過:多臓器不全により第11病日に死亡。 ・症状:食欲廃絶、嘔吐を呈して来院。 ・診断:糖尿病性ケトアシドーシス。 ・治療:輸液、インスリン投与。 ・経過:第4病日にハインツ小体性貧血を発現。 基礎疾患の治療と抗酸化薬の投薬。 貧血は改善し、以後インスリン治療継続。 ・経緯:近医にて貧血を指摘され当院へ紹介受診。 ・症状:食欲不振、呼吸促迫、重度な非再生性貧血を呈して来院。 ・診断:骨髄検査により非再生性免疫介在性貧血と診断。 ・治療:パルス療法、シクロスポリン、ヒト免疫グロブリン製剤、輸血。 ・経過:メチルプレドニゾロンによるパルス療法、シクロスポリン、輸血で寛解せず。 ヒト免疫グロブリン製剤の追加投与により寛解、シクロスポリンで維持。 ・経緯:近医にて貧血を指摘され当院へ紹介受診。 ・症状:食欲不振、呼吸促迫、重度な非再生性貧血を呈して来院。 ・診断:骨髄検査により赤芽球癆と診断。 ・治療:パルス療法、シクロスポリン。 ・経過:寛解し、シクロスポリンで維持療法。 ・経緯:6ヶ月前から免疫介在性血球減少症の治療を受けていたが、 1ヶ月前から貧血が酷くなってきた。 ・症状:食欲不振、呼吸促迫、非再生性貧血、好中球減少症を呈して来院。 ・診断:骨髄検査により骨髄異形成症候群と診断。 猫白血病ウイルス陽性。 骨髄では、赤芽球系細胞と顆粒球系細胞の形態異常が認められた。 ・治療:シクロスポリン、ビタミンK2、シタラビンオクホスファート、エリスロポエチン、輸血。 ・経過:全身状態の悪化により第87病日に死亡。 ・経緯:近医にて貧血を指摘され当院へ紹介受診。 ・症状:食欲不振、元気消失、中程度の非再生性貧血、白血球増加症、好中球減少症、 血小板減少症を呈して来院。 ・診断:骨髄検査により急性リンパ性白血病と診断。 白血病細胞はペルオキシダーゼ染色陰性、非特異的エステラーゼ染色陰性。 ・治療:プレドニゾロン、L-アスパラギナーゼ、ビンクリスチン、シクロホスファミド。 ・経過:完全寛解に導入され血球3系統は正常化したものの、 全身状態の悪化により第27病日に死亡。 ・経緯:呼吸促迫を呈して近医を受診、白血球増加症を指摘され当院へ紹介受診。 ・症状:中程度の非再生性貧血、白血球増加症、好中球減少症、血小板減少症を呈して来院。 ・診断:骨髄検査により急性リンパ性白血病と診断。 白血病細胞はペルオキシダーゼ染色陰性、非特異的エステラーゼ染色陰性。 ・治療:化学療法は希望しなかったため、対症療法のみ。 ・経過:第9病日、腹腔内出血による出血性ショックのため死亡。 ・症状:食欲不振、元気消失、嘔吐、 重度の汎血球減少症 貧血、白血球減少症、血小板減少症 を呈して来院。 ・診断:骨髄検査により急性骨髄性白血病 M2 と診断。 猫白血病ウイルス陽性。 白血病細胞はペルオキシダーゼ染色陽性率5%、非特異的エステラーゼ染色陰性。 ・治療:プレドニゾロン、ビンクリスチン、ダウノルビシン、シトシンアラビノシド、 エリスロポエチン。 ・経過:完全寛解に導入され血球3系統は正常化、ダウノルビシンによる地固め療法、 低用量シタラビンオクホスファートによる維持療法により維持され1年間生存、 第368病日に死亡。 骨髄は白血病細胞で占拠されている 様々な原因により、赤血球数が異常に増加することを多血症といいます。 赤血球数が増加する原因により、以下に大別されます。 1 相対的増加:脱水などで血液中の水分が喪失し、相対的に血液が濃縮した状態。 2 二次性多血症:心臓疾患や呼吸疾患による低酸素状態、エリスロポエチン産生性腫瘍などに より赤血球数が増加することで発生。 3 真性多血症:慢性骨髄増殖性疾患の一つであり、骨髄多能性幹細胞のクローン性異常により 赤血球細胞が増加する骨髄疾患。 白血球には、好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球があり、臨床的に問題になる減少症は主に好中球とリンパ球になります。 1 好中球減少症:原因により「産生低下」「破壊の亢進」「分布異常」に大別されます。 感染症:パルボウイルス感染症、猫白血病ウイルス感染症、エールリッヒア症など。 薬剤:抗がん剤、エストロジェンなど。 放射線 d. 免疫介在性:再生不良性貧血など。 骨髄癆:白血病、悪性腫瘍の骨髄転移など。 無効造血:骨髄異形成症候群。 2 リンパ球減少症:原因により「コルチコステロイド誘発性」「リンパ組織の破壊・萎縮」 「喪失」に大別されます。 1 好中球増加症:原因により「生理的反応」「コルチコステロイド誘発性」 「病的増加」に大別されます。 炎症・感染など:炎症により各種サイトカインの活性化が起こり、骨髄での産生が 増加することで結果として桿状核好中球の増加を起こす。 腫瘍性増加および腫瘍随伴症候群:慢性骨髄性白血病、リンパ腫、G-CSF産生腫瘍 などで増加。 2 リンパ球増加症:原因により「生理的反応」「抗原刺激」「リンパ系腫瘍」に大別されます。 慢性リンパ性白血病では成熟リンパ球が増加する。 3 単球増加症:好中球と連動して増加したり、単球系腫瘍により増加します。 4 好酸球増加症:寄生虫疾患、アレルギー性疾患、好酸球増加症候群、リンパ腫、肥満細胞腫、 慢性骨髄増殖性疾患などにより増加します。 5 好塩基球増加症:好酸球増加症に連動して増加することがあります。 ・診断:骨髄検査により慢性骨髄性白血病と診断。 骨髄球系細胞の過形成と赤芽球系細胞の低形成、ミクロメガカリオサイトの出現。 ・治療:ヒドロキシカルバミド、輸血。 ・経過:完全寛解に導入され血球は正常化、ヒドロキシカルバミドの隔日投与で維持。 ・症状:散歩後に卒倒したということで来院。 ・診断:骨髄検査によりB細胞性慢性リンパ性白血病と診断。 骨髄は成熟リンパ球の 著増が認められ、PCR検査ではIgHのクローン性再構成が認められた。 ・治療:プレドニゾロン、メルファラン。 ・経過:完全寛解に導入され血球は正常化。 末梢血ではリンパ球増加症 骨髄では成熟リンパ球の著増 血小板は出血を止める止血機能の要であるため、減少すると出血の危険性が高まることから迅速に対処する必要があります。 原因により「産生低下」「消費の亢進」「破壊の亢進」「分布異常」「感染症」に大別されます。 1 産生低下:骨髄低形成、骨髄癆 白血病など 、無効造血 骨随異形成症候群 などにより 血小板の産生が低下することで減少。 2 消費の亢進:出血や血栓形成 DICなど が続くことで血小板が消費され減少。 3 破壊の亢進:免疫介在性に破壊されたり、血管障害性 血管炎や血管肉腫など に 破壊されたりすることで減少。 4 分布異常:脾機能亢進症。 5 感染症:バベシア症、エールリヒア症、猫白血病ウイルス感染症などで減少。 原因により「反応性」「腫瘍性」に大別されます。 1 反応性:再生性貧血、慢性感染症、悪性腫瘍などに伴って増加する。 2 腫瘍性:本態性血小板血症、その他の慢性骨髄増殖性疾患、急性巨核芽球性白血病などにより 増加する。 ・症状:口腔内出血、紫斑で来院。 ・診断:骨髄検査により免疫介在性血小板減少症と診断。 巨核球系細胞は顕著な過形成だが、血小板付着像が見られない。 ・治療:プレドニゾロン、シクロスポリン。 ・経過:寛解し血小板数は正常化、シクロスポリンで維持。 ・経緯:腰部に発生した皮下血腫のため近医を受診、血小板増加症を指摘され当院へ紹介受診。 ・診断:骨髄検査により本態性血小板血症と診断。 巨核球系細胞の著増と形態異常、血小板の集塊形成、赤芽球系細胞の低形成。 ・治療:ヒドロキシカルバミド、アスピリン。 ・経過:血小板数は減少傾向を示し、貧血も改善。 骨髄では巨核球系細胞の著増 形態異常 血小板の集塊形成.

次の

猫の貧血はどうやって治療する?症状やメカニズムを獣医師が徹底解説!

非 再生 性 貧血 猫

Contents• 貧血の定義 RBC(赤血球)数、Hb(ヘモグロビン)濃度が減少/低下し、基準を下回った状態のことをいう。 血が「少ない」のではなく、血が「薄い」状態。 貧血の分類 原因による分類に 失血生、溶血性、造血障害の3つに分けられ、赤血球再生の有無から 再生性、非再生性の2つの分けられる。 さらにMCV(平均赤血球容積)とMCHC(平均赤血球内血色素濃度)の状態の組み合わせから、4つの分類に分けられる。 赤血球の状態がどのように貧血にあらわれているかの重要な手がかりとなる。 大きく、非再生性貧血と再生性貧血に分類できる。 非再生性貧血には原因による分類でいう、「赤血球産生の低下」が当てはまるが、具体的には血液幹細胞/前駆細胞の異常、エリスロポエチンの産生低下(腎性貧血など)、赤芽球の成熟障害(鉄欠乏性貧血、赤芽球癆など)、骨髄造血巣の減少(造血器腫瘍、癌の骨髄転移、エストロジェン過剰症など)があげられる。 失血性貧血には凝固異常、皮下粘膜、眼の出血、体腔内、臓器内出血があげられる。 また、病態によって再生性の場合と非再生性のどちらの場合もある全身疾患で発生が見られる慢性疾患による貧血(ACD)、また赤血球の分布異常で脾腫を伴う疾患や肝硬変が別にあるといえる。 貧血の動物の臨床徴候• 元気消失、食欲不振、心雑音、呼吸促迫、 可視粘膜の蒼白、黄疸• 血液検査で貧血が明らかでも、臨床徴候を示さないことも。 症状は一様でないことが多い。 症候による貧血の推察 左から、「 貧血一般で診られる症候」、真ん中のピンクの欄が「 貧血が重度なとき、又は長期化したときに診られる症候」で代償的にあらわれていることがほとんど。 そして、この症状が診られたら、原因がある程度推察されるというものもある。 出血傾向、血小板減少、メレナ(ドス黒い色をした泥状の便)が診られたら 出血性貧血。 黄疸、ビリルビン尿などが診られたら 溶血性貧血。 白血球減少、血小板減少、疼痛、跛行が診られたら 骨髄造血系の異常であることが推察できる。 血液検査 動物が貧血であるとわかったら、その貧血が再生性か非再生性かを区別することが重要となる。 貧血動物で CBCと 網状赤血球数が得られるなら赤血球の再生度を評価するのに、より完全な所見になり得る。 犬で網状赤血球指数が2. 5以上なら再生性貧血であるといえる。 血液塗抹検査によって様々な情報が得られる。 赤血球の大きさと形態、自己凝集の有無、白血球と血小板のおおよその数と形態、有核赤血球、多染性赤血球、住血寄生虫の有無などで、再生性の判断や直接の病因の特定になることも。 その他検査 その他検査の例。 検査を勧めていく過程で症例ごとに疑われる疾患、除外したい疾患に応じて追加検査を実施する。 優先順位も症例ごとに異なるためその都度判断していく。 MCVとMCHC CBC検査で得られるMCVとMCHCの結果による赤血球の形態からの貧血の鑑別。 MCHが高く、MCHCが低いときは大球性低色素性貧血で、再生性貧血に分類される。 この原因には大きく出血と溶血がある。 出血は身体検査で特に出血部位が見当たらなければ体腔内、消化管が考えられる。 続いて残りのパターンは、非再生性貧血に分類される。 鑑別のすすめかたとしては、臨床で一番多いと言われる慢性疾患による貧血、二次性貧血(ACD をまず除外することが先決になる。 出血性貧血 貧血の患者を見た時にまずはじめにすること。 身体検査:皮下出血や紫斑はないか。 血液化学監査:TPやAlbの低下がないか。 画像診断:胸腔もしくは腹腔内に出血がないか。 糞便検査:メレナ、もしくは黒色便がないか。 出血性貧血の症状から検査、考えられる疾患までをチャートにまとめてみた。 症状は左に色分けされるようなものがある。 粘膜・皮膚の蒼白、頻呼吸、頻脈、ふらつき、虚脱、低体温は 急性出血であることが多く、鼻出血、点状・斑状出血、採血部位の止血困難は 止血異常の可能性がある。 またメレナ、血尿は症状の重篤度や経過によって急性症状と止血異常のどちらの原因による症候としても考えられる。 急性出血が疑われる場合は血液検査を行いPCV、TP、ALBの低下を確認します。 蛋白の減少により出血性貧血を鑑別に入れ、出血部位はどこなのか、X線検査、超音波検査を行い精査していく。 体腔内の胸水、腹水、心嚢水として漏出している出血、消化管潰瘍からの出血、腫瘤からの出血等がないか調べる。 慢性出血では生体の代償機能が働くため特徴的な所見が現れにくく、元気食欲低下、運動不耐症などの非特異所見が多くなる。 止血異常が考えられる場合は、血液検査にて血小板数の減少を確認することで濃厚になる。 止血異常に関して、血液検査で血小板が減少していれば血小板減少症を疑い、出血時間が延長していれば血小板機能減少症、血液凝固検査にて以上が見つかれば血液凝固異常がそれぞれ鑑別に考えられる。 これまでの検査に異常がなければ血管壁の異常ということになるがこれは犬猫ではまれな事である。 止血異常による出血傾向の分類と主な原因。 溶血性貧血 溶血性貧血の症状、そこから考える鑑別、それに必要な検査のチャートにしてみた。 一般的な貧血の症状の他に、 黄疸、ビリルビン尿、血色素尿、脾腫が認められれば赤血球の破壊が起こっている溶血性貧血として原因疾患を鑑別していく。 溶血性貧血では 球状赤血球や 網状赤血球の出現が多く見られる。 まず、若齢の動物では先天性の酵素欠損による溶血性貧血が鑑別にあがる。 ピルビン酸キナーゼ欠損症やホスホフルクトキナーゼ欠損症があり、これらは遺伝子検査、ホスホフルクトキナーゼ活性測定、赤血球アルカリ脆弱性検査によって確定診断を行う。 (教科書的にはこうだが、OLは実際やられているのは経験したことがない…。 ) また、問診から、旅行歴や飼い主が犬にダニがついているのを見たことが無いかなどを聞き取り、感染病原体による疾患を疑う。 バベシア、ヘモプラズマ、FeLVなどが原因にあり、これらは遺伝子検査、抗体検査、血液塗抹での虫体の確認により鑑別して行く。 それらが確認されなければ、その塗抹の赤血球に変性が無いか調べる。 玉ねぎ中毒で代表的に見られる赤血球の酸化障害を示すハインツ小体、鉛中毒や薬物などの中毒で赤血球の破壊が起こっていないか確認。 この際ニューメチレンブルー染色がより評価しやすいとされている。 次に、血液化学検査で低リン血漿や高血糖が見られたら血漿成分の変化による代謝の不均衡による破壊が考えられる。 以上が除外された場合、犬において最も一般的に見られる疾患である免疫性溶血性貧血がある。 画像検査で脾臓や肝臓の腫大がしばしば認められ、自己凝集反応検査により自己凝集が認められるなら、 免疫性溶血性貧血(IMHA)に特徴的な所見になります。 尿検査でビリルビン尿が見られた場合IMHAと診断します これらの身体所見や血液免疫学的所見が見られないなら、赤血球膜に吸着するIgを検出するために直接クームス試験を行う。 以上が除外されたら、血管壁の異常が考えられ、D-dimerやFDP、凝固系検査の検査をしDICや血栓症、細小血管障害を考える。 これらでは鎌形赤血球の増加が見られることがある。 非再生性貧血 非再生性貧血でもっとも遭遇する確立の高いのは、 慢性疾患による貧血(AC D)である。 その特徴としては、• 感染、腫瘍などの慢性炎症に起因しておこる事が多い• 炎症性サイトカインによる鉄代謝阻害、赤血球前駆細胞、エリスロポエチンの増殖抑制などの要因が関与する• 検査; CBC 鉄代謝検査 炎症マーカ測定 骨髄検査• 致死的でない程度の貧血;犬PCV25%程度、猫PCV20%程度• 正球性正色素性貧血 非再生性貧血の鑑別、必要な検査をチャートにしてみた。 病歴、臨床症状、血液化学検査、画像検査と言った情報から疑わしい病態を考える。 これらの情報から内分泌性の貧血が疑われる場合には随時必要な性ホルモンなどの検査を行い内分泌性の貧血の特定を行う。 また腎不全がある動物の場合には腎性貧血を疑うが、特異的な検査所見は無いため他の除外診断、またはエリスロポエチン製剤の試験的投与によって鑑別する。 また、赤血球形態、赤血球指数か得られた情報から、小球性低色素性貧血の場合には鉄欠乏性かACDかの鑑別が必要になる。 正球性正色素性貧血の場合には骨髄検査、X線検査を実施し、骨髄造血系の貧血の鑑別を行う。 大急性正色素性貧血の場合にはFELV検査を行い、陽性であったらFELV感染により引き起こされた貧血、陰性の場合はビタミンB12欠乏を考える。 FelV感染は骨髄系の貧血に関連している場合がある。 自宅でできる貧血予防 ここまで難しいことを説明してきたが、自宅でできるのは、赤血球の材料となる、 鉄を補給すること。 犬用の楽天ですぐに購入できるサプリをご紹介する。

次の

価格.com

非 再生 性 貧血 猫

猫の貧血とは? そもそも貧血とはどの様な病気でしょうか。 貧血ってどんな病気? 貧血は、赤血球やヘモグロビン(血色素)の量が正常よりも少なくなった状態を言います。 貧血の症状って? 出血などの原因で突然貧血が起こると体に酸素が行き渡らない状態になるため、粘膜蒼白、元気消失、虚脱、運動したがらない、呼吸が速いなどの酸欠の症状が出ます。 また後述の溶血性貧血では皮膚や粘膜、尿が異常に黄色くなる「黄疸」という症状も出ることがあります。 また貧血は「原因となる病気」が存在するために起こる病態ですから、「原因となる病気」の症状が明らかに表れると、より貧血の症状自体に気付きにくくなってしまいます。 このようにゆっくりと進行した貧血は、検査して始めて貧血であることに気付くということが少なくないため、注意が必要です。 貧血はなぜおこる? 貧血が起こる原因を大きく分けると、以下の3つになります。 赤血球が作られない 赤血球が骨髄で作られることを、医学的には「造血」と言います。 うまく造血ができない原因として、赤血球の元となる材料の不足、造血を促すホルモンの不足、骨髄の異常などがあります。 赤血球が破壊される 赤血球の破壊を「溶血」といい、溶血によっておこる貧血を「溶血性貧血」と呼びます。 出血している 大量に出血すると赤血球を喪失してしまうため、貧血を起こします。 消化管から出血すると便の色が炭のように黒くなるのが特徴的で、これを「メレナ」と言います。 貧血の原因となる病気や治療法は? それでは猫に貧血を起こす病気を具体的に挙げていきましょう。 腫瘍や炎症などの慢性病 猫では非常に多くみられる貧血の原因です。 慢性的な病気があると鉄の代謝に異常をきたすため、造血が障害されたり、作られた赤血球自体の寿命が短くなるため貧血が進行します。 腫瘍の治療はどんな腫瘍なのかにもよりますが、外科手術や抗癌剤、放射線治療などを検討します。 細菌による炎症であれば、抗生剤の投与などを行います。 消化管の病気 炎症性腸疾患(IBD)やリンパ腫などの消化管に起こる病気では、消化管からビタミンB12や葉酸が吸収しづらくなり貧血が起こることがあります。 炎症性腸疾患の治療としてステロイド剤や抗生剤、整腸剤などの投与を行います。 この場合の貧血を「鉄欠乏性貧血」と呼び、鉄剤の補給が必要です。 腎臓の病気 腎臓では、エリスロポエチンという赤血球の産生を促すホルモンを作りますが、慢性腎不全などの病気になるとそのホルモンの分泌が減り貧血になります。 この貧血を「腎性貧血」と呼びます。 根本的な治療法はなく、対症療法として人用のエリスロポエチンを注射することがあります。 猫白血病ウイルスに感染し発症すると、再生不良性貧血や赤芽球癆(せきがきゅうろう)などの骨髄の病気を起こすことがあります。 ウイルスが原因である場合対症療法が中心となり、残念ながら効果的な治療法はありません。 溶血を起こす病気 タマネギ中毒 ネギ属の植物に含まれる成分(アリルプロピルジスルフィド)によって赤血球が酸化され、破壊されてしまう病気です。 治療法としては輸血や抗酸化剤(ビタミンCやE)の投与を行います。 猫ヘモプラズマ感染症 以前はヘモバルトネラと呼ばれていた病気です。 ヘモプラズマはマイコプラズマという病原体が赤血球に感染することで、赤血球が破壊され貧血を起こす病気です。 病原体に効く抗生剤を投与して治療します。 外傷 交通事故などの外傷時に骨折や臓器の損傷によって出血することがあります。 出血の程度によっては輸血を検討します。 消化管潰瘍 胃潰瘍や十二指腸潰瘍、消化管の腫瘍では消化管の粘膜から出血することで貧血になります。 メレナと呼ばれる、便が黒くなる症状が特徴的です。 ステロイド剤や非ステロイド性鎮痛剤には消化管粘膜を障害することがあり、メレナが見られた場合、投薬を中止し粘膜保護剤や制酸剤を投与します。 ノミダニによる吸血 室外で飼われている猫などでノミやダニが大量寄生した場合、吸血によって貧血になることがあります。 治療や予防にはフロントラインなどの駆虫薬が有効です。 貧血の治療費用の目安は? 平成27年に日本獣医師会が調査した「診療料金実態調査」を参考にご説明します。 入院費の目安は? 診療料金実態によると、1日あたりの入院費の平均的な金額は2600円前後です。 ここに点滴代や注射代、血液検査代がかかってきますので、総額2万程度かかるものと心積もりをしていた方がよいでしょう。 なお貧血を起こすような病気の場合、数週間程度の長期的な入院も必要であることは珍しくありません。 輸血料の目安は? 診療料金実態によると、1回あたりの輸血料の平均的な金額は1万円前後であることが分かります。 費用に関する不安はみんな同じ! 動物病院は自由診療のため、同じ病気でも治療費用は病院によっても様々です。 また、人間のように高額医療費制度などの減免処置はないため、動物医療は非常に高額です。 どのような病気で貧血しているのか診断がついたら、治療方針と一緒に今後の治療費用の見積もりを提示してもらうよう、かかりつけの動物病院へお願いするようにしましょう。 全く遠慮する必要はありません! このような場合に備えてペット保険の加入も一考の価値があります。 貧血についてよくある疑問 最後に飼い主の方が疑問に思うことを3つまとめてみました。 貧血かどうかはどうやって判断する? ・粘膜の色を見てみる 他の猫に比べ、粘膜の色(舌や歯茎、まぶた)が白っぽい場合は貧血している可能性があります。 白っぽいかどうかの判断は感覚的であるため、なかなか判断に迷うことが多いものですが、同居猫がいれば比較して判断しやすくなります。 もし比較してみて、飼い主の方が気づかれるくらい明らかに白い場合は、重度の貧血になっている可能性があります。 ・気になる症状はないかチェック 急性の貧血でない限り明らかな症状が出ないことが多いですが、貧血には原因となる病気が根本にあります。 貧血を見つけようとするより、最近食欲や元気がない、下痢や嘔吐がある、便が黒っぽい、痩せてきたなどの症状はないかを見逃さないことが大切です。 ただ嗜好性の高い缶詰やパウチのほとんどが総合栄養食ではなく一般食です。 よく食べるからといってそれだけを与えると鉄分不足になってしまうため、必ず総合栄養食と一緒に与えるようにしましょう。 サプリメントなどの改善方法は? 「ペットチニック」という鉄分やその他のビタミンが入ったサプリメントがAmazonなどのネット通販で購入することができます。 ただし、貧血は様々な病気で起こるため、原因となる病気を治療しないことには改善しません。 まずは動物病院で適切な治療を受けることが重要です。 また、もし動物病院で鉄剤を処方されているのなら、重複してしまうので不必要になりますので、飲み始める前に確認しておいた方が安心ですよ。 さいごに 慢性的な貧血は無症状で進行するため、飼い主の方が気付いた頃には末期的な状態であったということが珍しくありません。 早期発見のためにも10歳をすぎたら年に1回は健康診断を受けることをオススメします! 「動物病院に連れていきたいけど治療費はどのくらいかかるんだろう?」 「愛猫の病気を治してあげたいけど高額費用を支払う余裕がない…」 という飼い主さんはとても多いです。 動物病院で治療する場合、病気によっては10万円以上かかってしまう場合もあります。 動物病院で治療すれば助かった命は実に多いです。 経済的な問題で愛猫の寿命を縮めないためにも愛猫が元気なうちにペット保険に加入することが大事になります。 でも「ペット保険っていうけど、どういう保険があるの?」という疑問も出てくるかと思います。 ペット保険の加入に迷った場合には、ペット保険の一括資料請求がおすすめです。 複数のペット保険の資料を比較することで「 あなたと愛猫にとって一番ベストの保険が分かる」というメリットもあります。 利用は無料です。 詳しくはこちらをご覧ください。 >>> <<<.

次の